SAO編
四十八話 路地裏の徴税(恐喝)隊
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早い話が、「裸になれ」と子供達に言っているのだ。
『趣味わり〜〜』
「……!」
リョウがそんな事を思っていると、隣に居るアスナが拳を握りしめて震えているのが分かる。
斜め前なので表情までは見えないが、怒っているのは明白だろう。
当然、子供達の保護者であるサーシャも怒り心頭らしく、声を荒げて、先程より威圧的な口調になる。
だが……
「そこを……そこをどきなさい!さもないと……!」
「さもないと、何だい?アンタが税金払うかい?」
『最早お前等の言う“税金”が分からん……』
相変わらずにやにやと薄気味の悪い笑みを浮かべたまま、男達は全く動こうとしない。
彼らのこの妙な自信は、とあるシステム上の設定から来るものである。
SAOにおいて、街中は基本的に、“犯罪防止コード有効圏内”に設定されている。
この犯罪防止コードは、街中で偶発的犯罪を犯さない。もしくは犯せないように設けられている物で、プレイヤーの他プレイヤーに対する武器や素出などによる干渉を、デュエルもしくはその他の設定しない限り一切無効化する。という物だ。
例えば、今この瞬間にとち狂ったキリトがリョウに向かってその凶刃を振るったとしても、リョウの身体に到達する直前で見えない壁に阻まれ弾かれただけで終わる。街の中での、絶対的安全を保証するものである。(一部の「圏外村」等と呼ばれる場所は除く)
ただし、このコード、実は悪用する方法が合って、仮に行く手を悪意あるプレイヤーが塞いでいたとしても、そのプレイヤーを力ずくでどかす事が出来ないのだ。
無論、その悪プレイヤーが自分から此方に触れたりすれば、今度は“ハラスメント防止コード”が働き、即座にその不届き者を牢獄へとブチ込むためその手の心配は無いのだが(逆も然り)、結果として相手を「唯動かさないだけ」ならば、四方を囲む“ボックス”や、通路の一部だけを塞ぐ“ブロック”等で簡単に出来てしまう。
今されているのは、その“ブロック”だ。無論、幾らサーシャが無理矢理に軍の男たちをどかそうとしても、どうしようもない。まぁ……
『俺らの場合そうでもないんだが……』
しかしながら、それが通用するのはあくまで「自分達が壁になれる範囲」のみだ。「身長を乗り越えて跳躍」等と言う三次元的な手段を取られてしまえばまったく意味を成さない。
今の状況だと、いずれ我慢できなくなったアスナがそれを実行するだろう。そうなればリョウは続くつもりだったが、取りあえず今は静観している事にした。
「そう言えば保母さん……」
軍の一人が切り出した、この会話さえなければ。
「アンタんとこ、すっげぇ量の貯金溜めこんでるらしいじゃん?」
『…………』
「っ!?な、何でそれを……」
「今そ
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