暁 〜小説投稿サイト〜
髑髏天使
第四十二話 共闘その十二
[1/2]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話

「お店潰してね」
「馬鹿だよね」
「全くだよ」
「潰れる為の行動にしか思えんな」
 博士はカレーと卵をかき混ぜながら話していた。当然ソースもかけている。
「美味いものを食うのにはじゃ」
「差別は不要だな」
「そうじゃ。お金を出せば誰でもよいのじゃ」
 博士は牧村にもこう話した。
「誰でもな」
「そうだな。金さえ払えばな」
「客の方もマナーを守らないといけないがのう」
「それは常識だな」
「双方常識を守っていればそれでよいのじゃ」
 博士の言葉はまさに正論であった。
「それだけなのじゃよ。必要なのは」
「そうだな。しかしだ」
 だが、だった。ここで牧村は言うのだった。
「それができていない客がだ」
「多いな」
「それもかなりのう」
 博士はそのかき混ぜたカレーを食べながら残念そうに述べた。
「店の方も問題じゃがな」
「客もだな」
「冗談抜きで酷い客もおる」
 博士の残念そうな言葉は続く。
「全く以てな」
「そうそう。例えば食べた後の食器に痰吐いたりね」
「もう論外なのいるから」
「食べ物投げたりちゃぶ台ひっくり返したり」
 漫画のキャラクターの様だがこうした人間も実在する。
「そういう奴本当にいるからね」
「そういう奴は何かを食べる資格ないよ」
「全く」
「食器に痰か」
 牧村はこのことに眉を顰めさせる。彼もまたカレーを食べている。
「信じられないな」
「しかしこれがいるんだよね」
「そうそう、本当にね」
「いるから」
「僕達も見て驚いたから」
 妖怪達は口々に話す。
「あんなことする人間本当にいるんだって」
「もう我が目疑ったから」
「普通じゃないよ」
「食器、そして食べ物、ひいては食事への冒涜じゃ」
 博士も苦い顔で述べた。
「そうした行為はのう」
「そうだな。人間として絶対にやってはいけないことだ」
 牧村もこう考えていた。
「俺もそう思うことだ」
「どんな無作法な者も普通はそんなことはせん」
 博士の口調は苦いものになっていた。
「普通の無作法者はじゃ」
「っていうかあいつどんな生活してるのかな」
「そうだよね。どんだけ酷い生活してるんだか」
「仕事何?」
「っていうかどんな生き方してきたの?」
「そうしたことまで疑われる行動じゃ」
 博士の言葉も厳しい。
「論外じゃ」
「そうだな。最低限のマナーだ」
 牧村もまた述べた。
「反面教師としなければな」
「そうそう、牧村さんは立派になってよね」
「それが友達としての願いだからね」
「頼むよ」
「わかっている」
 牧村は迷いがなかった。
「最低限のことだからな」
「それができてない奴は最低以下じゃな」
 博士はここでも述べた。
「最低より下は何というかというとじ
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ