SAO編
四十五話 拾われた少女
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ナ、リョウ、サチの四人が固唾をのんで見守る中、ユイはそれを飲み込み……途端、輝くように笑った。
「おいしい」
ヒュウ、と、リョウが驚いたように口笛を吹く。
「ほっほぉ、なかなか根性あるなぁ」
「あぁ、夕飯は激辛フルコースに挑戦しような」
「キリト君調子に乗らないの!そんなの作らないからね!?」
「そうだよ。身体に悪いよ?」
上から誰であるかは、言わずとも分かるだろう。
あの後、ユイが目を覚ました報告を受けてから、聞き込みになった時のため人手は多い方が良いと考えたリョウは、サチを連れ立ってキリトの家へと向かった。
するとそこでは、ユイがアスナの作ったフルーツパイよりもキリトのサンドウィッチに興味を示すと言う事態が発生しており……今に至る。
「ユイは辛いもんが好きなのかもしんねぇなぁ……」
「そうだね。最近出来た新作のエビチリ作ってみようかな?」
「なぬ!?サチ、そんなのあんの!?」
サチの何気ない一言に、辛い物大好きっ子ことキリトが過剰に反応し、サチは目を向いている。
と、リョウがふとユイの方を見ると、不思議そうな眼で此方を見ているユイの姿があった。
「……あぁ」
暫くユイの視線の原因が分からず困ったが、唐突に思い出し、キリトに声をかけた。
「おい、パパさんよ、そこの嬢ちゃんに俺らの紹介してくんねぇ?」
「え?あ、そうか。ユイは兄貴達の事知らないんだよな」
「あいき?」
またしても不思議そうな顔で首を傾げるユイを見て、サチが小さく「可愛い……」と呟いたのが聴こえたが、取りあえず無視した。
「ユイちゃん、この人たちは、私達と一緒に居てくれる人たちだよ」
「いっしょ?」
「そうだぞユイ。いっしょだ」
ユイは少し考えた後、にっこりと笑って、リョウとサチの方へと手を差し出した。
「いっしょ!」
「……おう!」
「よろしくね!ユイちゃん。私は、サチって言うの」
リョウはニヤッと笑い、サチは微笑んで屈み、ユイの手を取りながら名前を名乗った
リョウも、釣られて名乗る。
「俺はリョウコウだ。リョウで良いぞ」
「さち……ようこ……」
此処で、サチとリョウはそれぞれ、笑顔と苦笑をする。
「うん!私のはあってるよ?」
「俺のはちょいと違うな。リョウでいいんだが……」
リョウも、流石に「ようこ」では完全に女の名前になってしまうため、気が進まない。
ちなみに、「リョウコウ」と言うHNは「キリト」と同じくリョウの本名を少しばかり弄った物だが、スペルを「Ryoko」と書くため、VR前のMMOではよく「リョーコ」とか、最悪「リョー子」と呼ばれ、リョウのちょっとしたトラウマになっている。
「まぁ、何でも良いぞ。呼びやすいので頼む」
「ようこ」よりはましだと、リ
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