第三十九話 妖魔その七
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「それを考えて奴等を見るのじゃ」
「できればだ」
「できれば、じゃな」
「そうした連中は潰すべきだ」
牧村の下した結論はこれであった。
「置いておけばそれだけ害毒を撒き散らす」
「ああ、前のあのニュースキャスターとかね」
「ミスタースポックの出来損ないみたいな顔した」
「今は眼鏡のアホ面がいるけれど」
「あいつなんか凄かったらしいじゃない」
「あれは生きる害毒じゃ」
博士はそのキャスターについても忌々しげに話す。
「十八年間害毒を垂れ流しておった」
「そういえば最初の頃のあいつの顔は」
また牧村が言う。
「謙虚で普通の顔をしていたな」
「顔が変わったじゃろ」
「醜くな」
その口調はやはり忌々しげである。
「変わり果てているな」
「醜い生き方をすればそうなるのじゃ」
その理由も話す博士だった。
「自然とそうなるのじゃ」
「生き方は顔に出るからか」
「左様、あの愚か者の出来損ないの総理もじゃ」
博士もまたあの愚劣極まる史上最低最悪の宰相の話をする。
「あれも同じじゃ」
「顔か」
「だからああいう世界の人間は醜い顔の奴が多いのじゃよ」
「だよね、酷い顔が多いよね」
「学校の先生もね」
「ヤクザみたいなの普通にいるし」
ヤクザは悪事がばれればそれで逮捕される。しかし学校の教師は日教組が庇う。つまり学校の教師とは悪事が露見しても捕まらない素晴しい職業なのだ。
「そういう世界だったらさ」
「まともな人間も集まらないよな」
「左様、いい鉄は釘にはならん」
博士はここでもこの話をした。
「そういうことじゃ」
「成程ね」
「そういうものなんだね」
「結局は」
「左様、それでじゃ」
博士は牧村と妖怪達にさらに話す。
「そういう世界の人間の言うことは相手にするな」
「そうしなくなったな」
牧村がここでまた言う。
「最近は」
「牧村さんなら気付くんだね」
「すぐに」
「少し気をつけて見ていればわかるが」
「普通はそうじゃな」
博士もその通りだと述べる。
「じゃが」
「だが、か」
「教師だのマスコミだの知識人だのの肩書きに惑わされるとじゃ」
「見誤る」
「そういうことじゃ。そうなってしまうのじゃ」
こう話すのだった。
「どんな職業でもいい者もいれば悪い者もおる」
「そしてチェックが働かない権力には」
「碌な人間が集まらない」
この二つは結局人間が人間の世界を営んでいる限り変わらないものであった。牧村も今それを聞いているのであった。
「この二つって覚えておかないとね」
「しっかりとね」
「覚えておいてくれ」
博士もそれは念押しする。
「しっかりとな」
「うん、それじゃあ」
「よくね」
「覚えておくよ」
まずは妖怪
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