SAO編
四十二話 語らう(彼女)
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る肉にも有効なんだよ?ボンブの肉でも効果あるし」
「へぇ〜〜〜……」
この様な感じで、ちょくちょく料理談義を挟みつつ、二人の料理は続くのだった。
────
三十五分後……
あらかたの調理は済み、後は時間のかかる煮込み料理と今リョウ達に材料を買って来て貰っているデザートのみになったため、サチとアスナは待ち時間をテーブルの椅子に座って待つ事にする。ちなみにサチお手製クッキーとお茶付きだ。
「疲れたねー」
「うん、あんなに本気になって料理したの久しぶりかも。ありがとね、サチ」
「ううん、私も楽しかったもん。お礼を言うのはこっちだよ」
アスナは元々社交性が高いし、共通の話題が見つかればサチの人見知りも何処へやらと消え、他愛ない話をしながら談笑は進む。
しかし……
「でも知らなかったなぁ……」
アスナの次の発言により、状況は一気に変わる事となる。
「リョウが結婚してたなんて」
「ッ!?!??!!??ンッ!!〜〜〜〜〜ッ!!?」
「さ、サチ!?」
アスナの地雷原に歩兵を突撃させる様な発言により、サチは飲みかけた紅茶を噴き出す……のをギリギリでこらえ、飲みこ……もうとして出来たてのその熱さに悶絶する。
「エホッ、ケホ……アズナ、勘違いしでるよぉ」
「へ?」
涙目で咳き込み、少々濁った発音でサチは何とか言いたい事を絞り出す。それに対してアスナは何が?と言って視線を向け、サチは言葉を続ける。
「私とリョウは……ケホッ……結婚はしてないの」
「え?でも同居人って……」
成程、確かに、通常男女が此処の様な田舎で同居していると聞いたら、殆ど人はそれを結婚しているからかギルドメンバーだと考えるだろう。此処に越してきてからあまり人とそう言う事を話す機会がサチにはあまりなかったため、気がつかなかった。
「あの……本当に唯の同居人なんだ。特にそれ以外に何かある訳じゃないの」
去年の年明けの日だった。黒猫団の事件があってから本格的にモンスターが怖くなってしまいフィールドに出られなくなったため、宿屋で暮らしていたサチに、突然リョウが『お前だけ一人で置いとくのは不安だから』と言って、同居を提案して来たのだ。
一人で暮らす事に寂しさを抱いていたサチには断る理由など有る訳も無く、そのままリョウが見付けたこの家に越してきて今に至る。と言う訳だ。
「そっか。じゃあまだまだ結婚は先なんだねー」
「うん。ほんとは……え?」
ようやく自身の発言に少し気が付いたサチが前に視線を向けてみた物は、楽しそうな顔でしてやったりと言った顔をしたアスナだった。
「ち、違うの!今のは……!」
「駄目だよ?サチ。もう聞いちゃったし、取り消し禁止〜」
ニコニコと光輝く笑顔で自分に告げて来るアスナに対して、サチ
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