SAO編
四十一話 HOME
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いたが、甘さ同士で組わせてしまうと他の素材の甘みに負けやすいため、アスナは余り多様した事は無かった。
アスナは確信する。今目の前に居る少女は、自分とはこの世界での料理に置いて経験が違う……!
「え、えと?アスナ?」
「なぁ兄貴、話の内容分かるか?」
「取って来た食材の事だけならな、それ以外は意味分からん」
黙ってしまったアスナの対応に困るサチをよそに、食材には興味の無い男二人は女性二人の意味不明な会話をどうしようかと相談を始める。
まさか此処まで料理の話でアスナがヒートアップするとは、此処の二人は勿論知らなかったし、キリトも料理に真剣なアスナと言うのを実際に見るのは初めてらしく、予想していなかったため対処法が分からない。
そんな中、再びアスナが口を開いた。
「うん、決めたっ!」
「あ?」
「?」
「アスナ?」
突然椅子から立ち上がり、何かを決意したようにガッツポーズをするアスナに、三人は妙な物を見る様な視線を向ける。
「サチ、今日一日料理教えて!」
「へ!?」
いきなりの発言にサチは眼を見開く。
「いや、お前既に完全習得《マスター》してんだろうが」
何を今更、と言った風に呆れ顔をするリョウに対して、アスナは即座に首を横に振った。
「マスターしただけじゃこの世界で料理スキルを極めたとは言えないのよ?リョウ」
その先を、次はサチが引き継ぐように……
「うん、この世界の食材の味覚パラメータって言うのは、とっても複雑で奥深い物なの」
またアスナ。
「一つ一つの味は固定でも、一定の組み合わせによっては想像もつかない変化が起きたり」
サチ
「微妙な味の変化だって表現できるんだから!」
そしてまるで示し合わせたように二人で。
「「この深さは完全習得《マスター》してからこそ、本当に分かる物なの!」」
「お、おう」
普段何気なく男性陣が作って貰っている食べ物には、彼女たちの地道な研究の成果が詰まっている。否応なしにそう理解せざるを得なかった。
リョウは二人の迫力に圧されたように首を縦に振る。
実際、NPCレストランで食べる料理よりも、料理スキルの持ち主が作ったメイド品の方が美味いと言うのは定評だし、明らかなのだ。
ちなみにキリトはその正面の椅子で……
「俺、今度からはもっと感謝して醤油使おう……」
勝手にそんな事を誓っていた。
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