SAO編
四十話 二人
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いないが、サチの顔、実は真っ赤だ。
実を言うと、夕飯を食べている間に、その意味する所にようやく気が付いたのである。
即ち、お互いが了承さえすれば、この世界では結婚が出来るのだと言う事に。
「あ、あの……リョウ……さ?」
「なんだよ?」
「その……えと……」
「あん?」
聞きたい事が中々喉の奥に詰まって出てこない事に自分でイライラしながらも……なんとかその言葉を絞り出す!
「け……ケーキ食べる!?」
「話の脈絡が無茶苦茶なんだが……いただこう!」
少し呆れた様な顔をしたリョウだったが、そこは甘い物好き精神、すぐに笑顔で要望の意思を返して来た。
「すぐ出すねー」と言いつつ、編み途中のマフラーをアイテム欄にしまってサチは台所へと向かう。その途中で……
「ハァ……」
サチは思わず小さな溜息を吐いた。
「どうしてこうなっちゃうのかなぁ……」
漫画や小説等ではしょっちゅう見るシーンだが、まさか自分がこういう悩みを持つとは……以前なら夢にも思わなかった。
『キリトのお嫁さんは、どうしたんだろ……?』
どうやって思いを伝えたのか、ぜひ聞いてみたい。
出来れば体験談付きで。
────
この浮遊城アインクラッドで、リョウとサチが共に暮らす日々が始まってから、既に十カ月以上が経とうとしている……しかしながらも、サチとリョウ、この二人の関係性は、依然として、「唯の同居人」の域を超えていないのだった。
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