第76話 広宗決戦前夜
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?しかし、その旅芸人が何故、張角達と思うのです」
冥琳は冷静な表情で言いました。
「私も気になっていました。何故、正宗様はその3人が張角達と思われるのですか?」
「私も凄く気になります。何を根拠にそう思われるのです」
朱里と雛里は私に不思議そうに言いました。
「それは・・・・・・」
私が冥琳の方に視線を向けると、彼女は軽く頷きました。
う・・・・・・、冥琳は二人に事情を話した方がいいと思っているようです。
話すしかないんでしょうか?
「実は・・・・・・、私は朱里と雛里に隠していることがある。このことは冥琳を含め、麗羽と揚羽だけが知っていることだ。二人はこの秘密を守る覚悟はあるか?」
私は冥琳の視線に観念して、朱里と雛里に事情を話すことにしました。
「秘密・・・・・・ですか。正宗様、私のあなた様への忠誠は何があろうと揺らぐことはありません。正宗様の秘密をお聞かせくださいませんか?」
「正宗様、お話しください。この鳳統は例え死ぬことになろうと正宗様を裏切ることはございません」
二人とも神妙な表情で私の問いかけに応えました。
彼女達の態度を確認した私は全てを打ち明けました。
「俄に信じられませんが・・・・・・正宗様の仰ることを信じます」
「私も信じます!」
朱里と雛里は強く頷きました。
「正宗様が提案された作戦は未来を知る知識から得た物ということですね」
「私はあらゆる未来の情報を知っている。政治・経済・軍事・医療・農業、知らぬことはない」
「正宗様、私はそのような話は初耳ですが・・・」
冥琳がジト目で私を凝視しています。
「聞かれなかったら気にも留めていなかった・・・・・・」
私は冥琳の視線に耐えれず、バツが悪そうに目を反らして言いました。
「先ほどの話で合点がいきました。正宗様が時々珍しい物を作られるのはその知識のお陰という訳ですね。良い機会です。この戦が終わりましたら、私達に正宗様の知識をご教授していただけませんか。その知識があれば領国経営に必ず役に立つと思います。ただし、知識の活用はしばらく正宗様の所領内だけにとどめたほうがいいでしょう」
「冥琳さん、それは良い発案ですね」
「正宗様、楽しみです!」
冥琳、朱里、雛里は3人で意気投合していました。
「3人とも軍議の最中なんだが・・・・・・」
「コホンッ。正宗様、失礼しました」
冥琳は咳払いを一回するとバツが悪そうに謝りました。
「正宗様、申し訳ありません・・・・・・」
「正宗様、ごめんなさい・・・・・・」
朱里と雛里も謝りました。
「随分、話がずれてしまったが、私の作戦に賛成してくれるか?」
「そうで
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