第三十五話 瞑想その一
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髑髏天使
第三十五話 瞑想
次の日牧村は道頓堀にいた。当然未久も一緒である。
その行く場所はびっくりドンキーだった。そこでハンバーグを食べていた。
妹はその木造の店の中でハンバーグを楽しそうに食べている。その巨大なハンバーグの上には目玉焼きがある。それも一緒に食べるのだった。
そして食べながら。兄に対して言ってきたのだ。
「ねえ」
「何だ」
「このハンバーグと目玉焼きの組み合わせだけれど」
それについての話だった。フォークとナイフを巧みに使ってそのうえでハンバーグの上に目玉焼きの白身を置いてだ。そのうえで食べていた。
「凄くいいわよね」
「そうだな。確かにな」
見れば兄も同じようにして食べている。
「それに」
「それに?」
「この組み合わせもいい」
チーズも食べていた。そのうえでの言葉だった。
「ハンバーグに目玉焼きはよく合う」
「ええ」
「そしてチーズもな」
「お肉にチーズって合うわね」
「熱い肉にはな」
「パスタにもそうだけれど」
未久はパスタも話に出した。
「それもね」
「チーズはあちらの料理にはどれも合うな」
「そうよね。というかないとはじまらないっていうか」
そこまでだというのだ。
「もうね」
「そうだな。そして」
「そして?」
「今日はこれで終わりか」
こう妹に問うのだった。
「ハンバーグで終わりか」
「そうね。お兄ちゃん今二枚食べてるわよね」
「それがどうした?」
「私ももう一枚」
こう言うのである。
「もう一枚貰うわ」
「もう一枚か」
「そう、お兄ちゃんと同じものをね」
チーズのハンバーグを見ながらの言葉だった。
「それをね」
「そうか」
「何か昨日かなりの種類を食べたし」
「どれだけ食べたか覚えているか?」
「もう覚えてない位」
そこまでだというのだ。
「何か色々食べたわよね」
「アイスキャンデーまでは覚えているな」
「まあそれで終わったけれど」
実際牧村もそれで終わっている。
「じゃあ。ええと」
「まずはラーメンからはじまったな」
「お好み焼きにたこ焼きに」
「カレーも食べた」
「豚饅もね」
「それにきつねうどんに善哉と」
「後はアイスキャンデーだったな」
とにかくかなり食べたのは間違いなかった。
「それで終わりだったわね」
「それで今日はハンバーグね」
「とにかく食うんだな」
「大阪にいたら食べないと」
とにかくそれに尽きた。しかもだった。
未久は思い出した顔になってだ。言うのだった。
「そうそう、思い出したけれど」
「どうした」
「串カツ」
この単語が出て来た。
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