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髑髏天使
第三十三話 闘争その八
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物じゃった」
 これもその人間性や行動故である。
「じゃからな」
「ニーチェに嫌われたところで、ですね」
「敵も多いが味方も多かった」
 それがワーグナーなのだ。
「それもあったからのう」
「そうですね。ワーグナーにとってはですね」
「今更といったところじゃ」
「確かに」
「さて」
 ここで話を変える博士であった。
「それでじゃが」
「俺にだな」
「君はとりあえず戦いのこと以外も考えるのじゃ」
 そうしろというのだ。
「心の鍛錬をしながらな」
「そうしながらか」
「君は確かに髑髏天使じゃ」
 それは紛れもないのだというのだった。
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