第75話 董卓陣営に会うも、へぅ〜君主は居らず
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うなどと思っていない。だが、賈文和は董仲穎の出世を望んでいる。董仲穎は非力だが、聡明で心根がしっかりした娘だ。いざというときは人の為に命を投げ出すことも厭わぬだろう」
私は賈駆達が去っていた方角を見て言いました。
「正宗様は董仲穎を随分と買っているのですね。妬けてしまいます」
冥琳は軽く笑っていました。
「この先、私の手で董卓のことを救ってやりたいと思っただけだ。心配しなくても、私は冥琳を買っている」
私は冥琳を目を見て言いました。
「正宗様、ありがとうございます」
冥琳は微笑みました。
劉備陣営から張飛、趙雲、諸葛孔明、鳳統を引き抜いた状態では、反董卓連合時に彼女達が董卓を助け出すのは無理でしょう。
そうなれば、董卓に待っているのは悲惨な末路が待っています。
彼女は難癖をつけられただけです。
私は別に気にしないですが、中央の実権を涼州の田舎者が握れば、朝廷の内外で彼女に不満を抱く者が出て来るのは自明の理です。
それが分からない賈駆ではないと思います。
多分、董卓を相国に押し上げたのは、劉協が一枚関わっている可能性があります。
董卓は相国の就任を拒否できない状況だったというなら理解できます。
劉協のように知恵はあれど度胸はない愚者なら考えそうなことです。
どうせ、涼州の田舎者なら御しやすいという安易な考えで任官したに違いないです。
董卓達は中央に後ろ盾がないですから、拒否など選択肢にはなく受け入れるしかなかったんじゃないでしょうか。
もしそれが事実なら、しわ寄せを全て董卓に被せる劉協は救いようの無い馬鹿です。
それは追々分かって来るでしょうから、まずは目先のことを解決することにします。
「冥琳、朱里、雛里はいるか。董仲穎から引き継いだ兵の編成を早急に行ってくれ。それが終わり次第、広宗へ向かう」
「畏まりました」
「お任せください」
「お任せください」
冥琳、朱里、雛里は拱手をすると、足早に兵の編成作業に入りました。
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