SAO編
二十九話 輝眼の悪魔と双刀の黒衣
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!」
「っち、なるべく早くな」
「分かってる、頼んだ!」
「任せろ!」
その会話を最後に、キリトは後ろへと下がった。
俺の眼前には三メートルを超す巨躯を持った蒼い悪魔が眼をらんらんと輝かせ、此方に向かってくる。
正直凄まじい威圧感だが……まぁ何とかなるだろ。
「グオオオオオオオ!!」
「むん!」
床を削るがごとく、下からすくい上げるように振われた大剣を、冷裂を横にして防ぐついでにバックステップで威力も逃がす。慣れていない事をしたが、何度か見た技術ゆえか何とかうまくいった。これを見せてくれた連中には感謝だ。
しかしこのくらいの威力なら……
「ガァアァァァァァァ!!」
「おっ……羅ァ!!」
大上段から振り下ろされた斬馬刀を、今度は振り上げるように振った冷裂によって真正面から受け止める。
金属同士がぶつかり合う凄まじい音と共に、俺とグリームアイズ双方の武器が止まり、鍔迫り合いの様になる。
「グルルルルル……」
「うおぉぉぉぉ……」
たがいに唸り合い、相手の武器を押しこもうと武器に力を掛け続ける。
本来ならば、上から切り下ろす力であるはずのグリームアイズの方が勝るはずなのだがしかし、冷裂は、徐々に悪魔の持つ斬馬刀を押し返し始めた。
ダッシュで遅れた分、無駄に筋力値を上げていた訳ではないと言う事を……教えてやる!!
「うっ……オォォォォォォォ!!」
「ガァ!?」
瞬間、筋力値を最大にして冷裂を押しこんだ俺は、悪魔の持つ斬馬刀を大きくはじいた。
グリームアイズは剣を持ったま万歳するような体制を余儀なくされ、大きな隙となる。
「割れろ、山羊頭ァ!」
振り上げた勢いのまま、俺が先程の此奴のように大上段で構えた冷裂の刃が、赤黒い光を帯びる。
「破ァァァァァ!!」
薙刀 重単発技 剛断《ごうだん》
振り下ろされた一撃は、グリームアイズの左肩に命中し……その腕と胴体を、分離させた。
「ギャアアアアアアァァァァァァァ!!?」
悪魔の頭上のHPバーがガクンと眼に見えて減少し、HPバー表示の下に《部位欠損アイコン》が表示される。
「っしゃあ!」
見たか!と言った風に、俺は硬直時間中に内心ガッツポーズ。
そしてその横を、黒い風が通り抜ける。どうやら十秒以上経ったらしい。
走るキリトの手には何時もの黒剣。そして背には、もう一本。リズの作った純白の剣《ダークリパルサー》が背負われてる。
片腕を俺に持って行かれた悪魔は、それに対応する事も出来ずに懐への侵入を許し……先程まで防御させ続けられたお返しをするかのように、キリトのラッシュが開始された。
「うおおおああああ!!」
二本の剣がすさまじいスピードで上下左右に動き、悪魔を切り刻む。
本来あり
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