第三十一話 赤眼その二十四
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「智天使ならば」
「この手で倒したくなるもの」
「是非な」
「ならばだ」
それを受けて言う髑髏天使だった。その智天使の姿でだ。
そのうえで今剣を構えそこに光を宿らせてである。
光を一気に放つ。それで魔物達を撃つ。
「むっ?」
「光か」
「これが智天使の力だ」
攻撃を放ってからの言葉だった。それで数体倒した。そこから青い炎が出ていた。魔物として死んでいくのがそこからはっきりと見えている。
しかしである。魔物の数はまだ多い。その彼等がまた言ってきたのだ。
「ふむ、これは中々」
「攻撃は強いな」
「しかも強いだけではない」
「速い」
その攻撃を冷静に見ている言葉だった。
「我々の相手には充分だ」
「それならだ」
「さらに楽しめるというものだ」
「楽しむか」
髑髏天使はその彼等に囲まれながらまた言ってきた。
「それならだ」
「来るのだな」
「今から」
「またその光を放つか」
「光を使いはしない」
それはないというのだ。冷静な言葉だった。
「今はだ」
「今はだというのか」
「それではどうしてだ」
「どうして闘うつもりだ?」
「それを見せよう」
言いながらの言葉だった。そうして。
髑髏天使は動いた。光を放たず己から動いた。縦横に動きそのうえで魔物達に向かうのだった。
その動きも速いものだった。両手の剣で魔物達に斬りかかる。そうして。
一人また一人と斬っていく。その都度青い炎が生じる。しかし魔物達はそれを見ても冷静なままであり。そうして言ってきたのだった。
「面白いことになってきたな」
「そうだな」
言いながらその間もその両手の鋏で襲い掛かる。首筋を狙って来た。
だが髑髏天使はその彼等に剣を振るいまた一人倒す。そして。
その度にだった。動きが変わってきていたのだ。その強さは。
「何っ!?」
「動きがさらにか」
「速くなっているか」
「しかもだ」
魔物達は斬られていく同胞達を見ながら言うのだった。
そして髑髏天使を見てもだ。こうも言った。
「!?目が」
「目が変わってきたか」
「目の色がだ」
その目を見ての言葉だった。
「我等のか」
「いや、魔神の方々の目か」
「それだな」
まさにその目だというのだ。
「その目になってきているな」
「これは」
「さらに面白いことになってきたな」
「俺の目に何かあるのか」
ここでまた髑髏天使が言うのだった。
「それに」
「あるといえばどうする?」
「それで闘いを止めるわけではあるまい」
「それはできないな」
「そうだな」
そしてそのことを認める髑髏天使でもあった。
「それはな。確かにな」
「我等を全て倒すことしかできはしない」
「それまで貴様は闘いから抜け出すこ
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