第三十一話 赤眼その十二
[8]前話 [2]次話
「それはな」
「そうなの。まあここでそうだって断言したらね」
「断言したら?」
「正直信じられなかったわ」
笑って彼に話す若奈だった。
「そう言われてもね」
「そうか」
「そうよ。今話が出てそれで完璧にしてるって言われたら」
「信じられないな」
「そういうこと」
こう言いたいのだった。そして彼女も実際にそう思っていた。
それでだ。若奈はさらに言ってきた。
「炭酸飲料も飲まないわよね」
「飲むがあまり多くはない」
「それも身体を作る為にはよくないから」
「コーラだな」
「それが代表でね。いいのは」
ここからは栄養の話であった。飲む場合のである。
「豆乳に」
「まずそれか」
「あと野菜ジュースに牛乳も」
「その三つか」
「果物のジュースもいいけれど」
それもいいというのである。
「その場合は百パーセントね」
「それが身体にいいんだな」
「そうよ。だからね」
若奈の話は続く。
「飲み物にも気をつけてね」
「本当に強くなろうと思うならか」
「そういうこと。まず身体からだから」
強くなるには、というのだ。
「しっかりとした身体はまず食べ物だから」
「だからか」
「これでもよ」
若奈はさらに言ってきた。
「うちの店も出すものはちゃんと考えてるのよ」
「味だけではなくか」
「そう、栄養も」
それもだというのだ。若奈はここでは明るくそして誇らしげに話している。どうやらこのことも店の自慢であるらしい。
「考えてるからね」
「そうだったのか」
「甘いものは食べていいのよ」
これは前提だった。
「そしてそれからはね」
「身体を動かしてか」
「そういうこと。それで今のドリンクはね」
「スポーツドリンクではなくか」
「豆乳と野菜ジュースをミックスさせてみたのよ」54
それだというのだ。
「それだけれどいいかしら」
「どちらも好きだ」
腹筋はまだ続けていた。かなりの数をこなしている。
「豆乳も野菜ジュースもな」
「そう、だったらよかったわ」
「今までスポーツドリンクだったのに代えたのか」
「そうなの。思うところがあってね」
このことも話してきた。
「それでなのよ」
「そして今の話もか」
「ええ。牧村君がトレーニングしてるじゃない」
「ああ」
「それってやっぱり強くなる為だからね」
ただし彼が何故強くなりたいのか、その理由は知らなかった。そして強くならなければならないということはさらに知らなかった。
「だったら。飲み物も大事だと思って」
「スポーツドリンクよりそちらの方がいいのか」
「そう思うけれど」
また話す若奈だった。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ