SAO編
二十八話 第七十四層攻略中
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ハッハッハッ」と笑う俺にキリトは裏切り者ぉ!とか叫んでいたが、知らん。
そこにアスナが助け船を出す気なのか、進み出る。
「こんにちは。しばらくこの人とパーティ組むので、よろしく」
前言撤回
火に油注ぎやがったよこの娘。……というか。
「結局今後も組むのか?」
「……そう進めたのはリョウでしょ」
彼らに聞こえないようにボソリと聞いた俺に、同じく小声で答えたアスナ。
そう、実を言うと、今の提案を進めたのは俺である。……というか、昨日来たメッセージに、俺はそれぞれこう返したのだ。
To Kirito
Main いいじゃん。一人より二人だ。たまには組んでみろよ、騎士姫さんなら心配無いだろ。
To ASUNA
Main どうせならそのままの勢いで今後の攻略パートナーにでもなってみれば?
まぁ、つまりは今の状況にもろに関係有るわけだが……どうなるかなぞ知った事ではない。
そうこうしている間にも、キリトはクライン及び風林火山メンバーに詰め寄られ、たじたじになる……が、そんな和やかな時間は、新たなプレイヤーの一団の訪れによって終わりを迎えた。
『ん?』
遠くから、やけにそろった足音が聞こえて来た近付いて来ているが……周り連中はまだ気が付いていない。
ちなみにこれは、《聞き耳》の熟練度が高い事によるスキル効果だ。聴力が上がり、隙理を使用しなくても有る程度通常よりも遠くの音を聞き取ることができる。
策敵を発動させてマップサーチをすると、十二個の光点が綺麗な二列縦隊を組んで此方に接近してきている。
これは…………
『軍、か?』
そう思った所で、アスナも気が付いたらしく、キリトに注意を飛ばす。
軍の連中は、ちょうど入口から入って来る所だ。
入ってきた軍の面々は相当に疲弊しているようだった。
身に纏った黒鉄色の鎧が重いと主張するように肩を落としている上に、足取りも重いし、剣士らしき六人のうちの五人は、腕に付けた城の紋章が描かれた盾を持つのが辛そうだ。
俺達とは反対側の壁に停止した軍の連中は、他の十一人とは明らかにレベルの違う装備を付けた指揮官らしき男に、「休め」と言われると崩れ落ちるようにその場にへたり込んだ。
男は部下達の状態を情けなく思ったのか、睨みつける様な視線を送った後此方に向かって歩いて来て、俺達の前でヘルメットを外した。
長身の身体の上に乗っていた顔は、短髪に、少々型物っぽい感じの厳しい表情をしていた。
歳は……二十代後半といった所ではなかろうか?いや、もしかしたら三十路に入っているかもしれない。
此方をじろりと一通り見まわした後、男は口を開いた
「私は、アインクラッド解放軍所属、コ―バッツ中佐だ」
……「軍」というのは通称だと思っていたのだ
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