SAO編
二十八話 第七十四層攻略中
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次の日、俺は九時頃に何時ものように現在の最前線。
第七十四層の転移門広場へと降り立った。のだが、そこに珍しく一人でただ突っ立っている黒衣が一名。
「ふあぁぁぁぁぁぁ……」
「……ねむそうだな、キリト」
「おぉ兄貴か、おはよう」
「おはよ。ってアスナ待ちか?お前は」
恐らく、昨日のメッセの通り、二人で迷宮区へと出かけるのだろう。
聞いてみると、案の定キリトは首を縦に振り、眠たそうな目の上で眉をひそめながら事情を話しだす。
曰く、呼び出された時間に来たは良いものの、提案した本人がまだ来ておらずしかも何故か昨日の夜は寝無かったため、寝不足で眠い。段々待つのもつらくなってきた。つうか帰っていいか。
「いや、最後のは駄目だろ一応確認取らなきゃ」
「だってなぁ……メッセ送っても返事来ないんだぜ?」
「それこそおかしいだろ?あの委員長タイプが連絡無しで約束の時間に遅刻なんて」
「はぁ、それもそうなんだよなぁ……」
以前なら彼女は会議等に少々遅刻しただけでも散々怒っていたのだ。
あの性格は恐らく根本から来るものであり、今は丸くなって俺の遅刻にもそこまで厳しくは無くなったが、それでも自分が何かしらの定刻に遅れることなど、少なくとも俺やキリトは見た事が無い。
俺の後ろからその声が聞こえたのは、その時だ。
「きゃあああああぁぁ!?よ、避けて!?」
「んお?おっと」
「な、うわああああ!?」
簡単に説明しよう。
後ろから何だか必死な声が聞こえたので、反射的にその場を右に退いた所、その場所を突如跳んできた白い何か……もとい誰かが通過。
俺が避けた結果その進路上に断つ事となったキリトに激突。白い誰かがキリトに覆いかぶさるようにして二人とも転倒。
まぁこれは俺の推測だが、俺の後ろに有るのは転移門で、この白い誰か……て言うかアスナはいきなり後ろから吹っ飛んできたから……様は転移門に跳び込みながら転移したのだろう。
中々アクティブな女だ。
さて、そんなこんなしてるうちにいきなり押し倒されて目を回したキリトに意識が戻ったらしく、自身の上に居るアスナを(キリトは誰だか分かって無いだろうが)どかそうと腕を伸ばす……ってその位置を押すのはちょっと不味いんじゃ……
「おいキリト待っ「や、や────っ!」ありゃりゃ……」
一歩遅かったようだ。
確認なしにキリトが腕を伸ばした先に有ったのは、アスナの胸であった。
当然、状況が状況でも女性なら誰だっていきなり胸を触られたら反射的に自己防衛に走る。
アスナもその例に漏れず、キリトの身体を地面に叩きつけて(と言うかむしろ頭も叩きつけてたが)その反動を利用して起き上がりつつ座り込む。
続き、覚醒したらしいキリトも上半身を起こし……アスナと目があった。
「
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