SAO編
二十七話 始まりは雑貨屋にて
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身な三白眼の男。
キリトがアスナの手を掴んでいる事がお気に召さなかったらしく、さっきの籠った眼でキリトを睨んでいる。
ま、気持ちは分かるよ。
そんな風に観察している内に、キリトとアスナの会話は進む。どうやら、キリトがアスナに肉を調理しれくれたら一口食わしてやると、提案しているらしい。っておい
「いやいやキリト、それ報酬として少なすぎ。っていうか、どんだけ食う気だお前は」
「「(リョウ)兄貴が言う(か)?」」
「Hey……」
ハモったよこいつ等。
俺が好きなのは甘味だ、別に何でもかんでもやたら食う訳じゃない……はずだ。
「コホン……とにかく、一口ってのは少な過ぎだ。せめて半分くらいくれてやれ」
「そうよ。っていうか、私だってS級なんて殆ど食べた事無いんだからね?」
「ぬ……分かったよ。んじゃ半分こだ」
「聴き分けが良くてよろしい」
俺がそう言うと、キリトはエギルに向き直って話し始める。
曰く、取引中止
了承した巨漢曰く、俺にも少し味見を……
意地の悪い黒衣曰く、四百文字詰め作文用紙二枚分の感想文をくれてやる
再び巨漢曰く、Oh NO!
といった感じだ。
そうして、キリトは店の出口に向かって歩き出そうとする。それを……
「ちょい待てい」
「グエッ!」
襟首を掴んで引き戻す。
当たり前だが、キリトは首を押さえて抗議するように此方を向く
「何すんだ!?」
「『何すんだ』、じゃない。お前アスナに何処で料理させる気なんだ?ゴチャゴチャしたお前の家か?まとも道具も無しで?ゴキブリ湧くのに?」
「前半二つはともかくゴキブリは出ねえよシステム的に!」
「おぉ、失礼。で?」
「う……」
以前にも行ったが、キリトの家は此処、第五十層アルゲードにある。
確かに近いが、あまり女性を招くのには感心しない程度に散らかっているはずだ。
「と、言う訳だアスナ。頼めるか?」
「え?あ、うん……それなら仕方ないわね。食材に免じて私の部屋を提供してあげるわ」
そう言ったアスナは、態度こそ仕方なさそうにしているものの、目には明らかに歓喜の色が浮かんでおり、心なしか頬も血色良く染まっている。
……計画通り
「……へ?……え?」
「え?、じゃ無くてちゃんとお礼言え少年」
「あ、はい。ありがとうございます……」
『『何故敬語……?』』
そんなこんなで、キリトはアスナの家にお邪魔することが決定した。
少々油髪のおっさ……お兄さんが、キリトの事を雑魚だとか、ビーター(ベータテスターと、改造等によってズルをする事でゲーム内で強くなる“チーター”と言う言葉をかけ合わせた、テスター参加者と一般プレイヤーとの間に大きな溝があるSAO特有の蔑称)だと言ったりとか色々五月蠅かった
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