第三十話 智天その十八
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「何っ!?」
「こうしたこともできますから」
「御安心下さい」
彼等は髑髏天使の前に着地した。そのうえでまた恭しく言ってみせたのである。
一礼をしてそのうえで。顔を上げて言うのであった。
「それではですが」
「これで終わりではありませんね」
「貴方も」
「俺が終わることはない」
その髑髏の顔で見据えての言葉である。
「それは言っておく」
「終わることはないですか」
「そうでなくてはいけません」
「我々も張り合いがありません」
魔物はそれぞれの口で笑いながら言ってきた。
「ショーは相手があってのことです」
「それも私に相応しい相手があってこそです」
「そうでなければなりません」
「では貴様等もまだ闘うのだな」
魔物を見据えたままの言葉である。自分の前にいる彼等をだ。一人であるが身体は幾つもある。その彼等を見ての話である。
「やはり」
「無論です。私は魔物です」
「ですから」
「お答えさせて頂きます」
「では来るのだ」
言いながらまた右手に持っている剣に雷を帯びさせている。攻撃に入ろうとしているのはそれを見ただけであきらかであった。
「こちらからはやらせてもらう」
言葉と共にその剣を前に突き出す。すると激しい雷が魔物達を覆う様にして襲い掛かる。それは魔物達ですら避けられそうにはなかった。
だがその雷の嵐を見てもだ。魔物達は平然としていた。
そうしてである。それぞれの前に幕を出してきた。赤、青、黄色、それに緑である。それぞれの幕で自分達を完全に包んでだ。
その雷を防いだのである。まさに一瞬である。
「幕か」
「便利なものです」
「これで何でも防げます」
「この通りです」
「どうやら身のこなしだけではないな」
髑髏天使は幕を消してそこからまた姿を現してきた彼等に対して言った。
「細かい芸当もできるのか」
「道化師ですから」
「そうしたこともできます」
「この通りです」
「ここで出て来るだけはあるか」
髑髏天使はそれを見て冷静に述べた。
「やはりな」
「貴方も。流石に座天使であるだけはあります」
「これだけの攻撃をされるとは」
「やはり素晴らしい」
「お見事です」
魔物もそれぞれの口で髑髏天使を褒め称える。その彼をだ。
「それだけに私の相手に相応しい」
「では。今度はです」
「私の方からです」
こう言ってであった。剣を投げてきた。すると。
その剣は一本ではなかった。何本も来る。しかもそれはブーメラン状に反転しそのうえで髑髏天使に前後から襲い掛かってきたのだった。
「これが貴様等の攻撃か」
「これだけではありません」
「付け加えてです」
また一斉に跳んできた。また空中を踏み台にして上からも剣を繰り出す。その様にして髑髏天使
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