SAO編
二十五話 刃と殺人鬼
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足で急制動を掛け、回転を止める事で手の中を滑らせて右半身を大きく引きPoHを睨みつける。
さながら、弓を構え狙いを定めるかのように。
それを……突き出す!!
「破ァ……羅ァッ!!!」
ド、ン!!
空気が爆発するような音と共に跳び出した深緑の光を纏った一撃は、既に回転を受パリィもギリギリだったPoHの友斬包丁《メイト・チョッパー》にブチ当たり、それを、真っ二つに折り砕いた。
薙刀 最上位重連撃技 戦神《いくさがみ》
唯でさえ威力の高い薙刀の攻撃を、十二連撃で繰り出すと言う、まさしく必殺技とも言うべき薙刀最強のスキルの一つ。
初動時のその独特な構えゆえに、察知されやすく、決まりにくい大技なのだが……博打の成功した例と言えよう。
────
折られた友斬包丁が、ポリゴンの欠片となってキラキラとした光と共に四散するのを見ながら、俺は思う。
勝ったと──
恐らく、それは確信に近かっただろう。
PoHの持っていた魔剣たる友斬包丁は砕け散り、既にHPを四割削っている上に、今発生している硬直時間も、足技のスキルでどうとでもなる。
これで、俺の勝ちだと、そう思った。
────PoHが、青く輝く結晶アイテムを取り出す
「……は?」
PoHは今、吹っ飛ばされた勢いで空中に居る。
つまり、震脚も通じない訳で……
「See-you(あばよ) broski(きょうだい)」
そう言って、何事かを呟いたPoHは、それがさも当然であるかのように転移結晶の効果により、逃走した。
「マジかよ」
俺の口に出来た言葉は、それだけだった。
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