第74話 廃城炎上
[3/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
つけながら、周囲で逃げ惑う賊の命を振雷・零式で刈り取って行きました。
四半刻もしない内に賊達は城門を開け外へ逃げ出して行きました。
外で、冥琳達が待ち構えているとも知らずに・・・・・・。
廃城の中で私が手にかけた賊は1万人はくだらないでしょう。
城の外に逃げた賊は私の攻撃で半狂乱で冷静な判断などできないので、自軍の敵ではないです。
もし、森に逃げたとしても、水蓮と泉が火計の準備をしていますので、炎の餌食になるだけです。
私が城門に近づいていくと城の外から、けたたましい兵士達の声が聞こえてきました。
自軍と賊達が対峙していますが、黄巾賊は陣形などあったものではなく、自軍の兵士達に次々に殺されていました。
賊の中には敵のいない森へと必至に逃げて行く者達がいました。
私は彼らを無視にして、目の前にいる賊に対し、威力を落として振雷・零式を放ちました。
「賊共!今日がお前達の命日になる。今までお前達が己の手で殺めた罪な無き者達に詫びながら死んでいけ!」
私が大声で賊達に叫ぶと私の姿を確認した賊達は左右の森に必至に逃げ込んで行きました。
私は逃げ遅れた賊達に双天戟で命を刈り取っていきました。
「主、ご無事でなによりです」
星が馬を駆けて私に近寄り声をかけてきました。
「無駄話は後だ。賊を殲滅することに専念してくれ。広宗の黄巾賊と合流されては困るからな」
「主、お任せあれ! それに水蓮と泉も手筈通りに上手くやっている様ですな」
星を槍を森の方角を指し、軽く笑いながら言いました。
彼女の指した方角を見ると森の奥が赤々と燃えていました。
賊達が火に巻き込まれ踊っている様に見えるのがここからでも良くわかります。
反対側の森も同様です。
「全軍に告ぐ!賊は一人とて生かして逃がすな――――――! 民を害す獣共を全て狩るのだ――――――!」
「オオオオ――――――!」
私が双天戟を天に突き上げ叫ぶと自軍の兵士達はそれに呼応して賊達への攻撃を一層激しくしました。
「主、この戦が終わりましたら、皆で酒を酌み交わしましょう。それではもうひと働きしますかな!」
星は私の方を見て笑うと賊達の中に斬り込んで行きました。
二刻後、私の周囲には黄巾賊の兵士の死体で溢れかえり、血臭に満ちていました。
黄巾賊の兵士は全員討ち取り、自軍の被害は1000名の怪我人と400名の死傷者を出しましたが、戦の結果は大勝利に終わりました。
怪我人は私の力で救うことができますが・・・・・・。
死者を生き返らせることは・・・・・・。
味方の死は黄巾賊の討伐を初めてから、何度も味わっていますが胸が締め付けられる想いがします。
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ