SAO編
十九話 鍛冶屋失踪!?
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友達二人だ」
「そう……なんだ……」
聴いてからではもう遅いと知りつつも、少々聴かなければよかったと言う思いが湧いてきた。
軽々しく相手についての質問などをした、自分が恨めしい。が、
「んな暗い顔すんなよ。別に気にもしてねぇからさ」
「え、あ、あの、その」
「アスナさーん?貴女日本人ですよねー?」
「なっ!だからからかわないでってば!!」
一瞬どもったアスナの様子を見逃さずに遊びにかかって来るリョウにまた噛みつく。
そんな風にしてるうち、リョウはSの欄の前で立ち止まり、直立して眼を閉じ、手を合わせる。
「……………」
どうやら、リョウの友人と言うのはSから始まる名前らしい。
名前が気になったが、横線が刻まれている名は沢山あり、どれがその人物の名なのかは分からなかった。
が、リョウに習い、アスナも手を合わせて眼を閉じる。
彼女にとっては、友人の友人。もしかしたら、自分の友人にもなっていたかもしれない人だったのだ。
出来れば一度、会ってみたかった。そんな思いも含めて、今はもうこの世界から消えてしまった、もしもの友人達の安らかな眠りを祈った。
────
「やっとついたかぁ……」
それから一時間少し、リョウは既に暗くなっている世界を背に自身の自宅の敷居をまたいだ。
あれから、もう日も暮れるのでリズの行方探しは明日と言う事にして、二人とも帰路へと付いたのである。
玄関からすぐのリビングに入ると、台所で一人の女性プレイヤーが立っているのが眼に入った。
「あ、お帰り」
「おうただいま。わりぃな、遅くなった」
「良いよ別に。でも珍しいね、リョウが素直に遅くなった事謝るの」
「いやいや、お前が頭に角を生やして玄関に仁王立ちしてやしないかとヒヤヒヤしながら帰って来たもんで」
「なによ、人を鬼みたいに言って」
「前にメッセ(メッセージの略)無しで遅くなったらお前本気で怒鳴ったじゃん」
「あれは!余りにもリョウが遅すぎるから心配になっただけ!あんまりそう言う事言うとご飯抜きだよ!?」
「すいませんでしたもう言いませんから飯抜きは勘弁して下さい」
まるで夫婦の様な会話をしてるがこの二人、決して(システム上でも)結婚はしていない。単なる同居人である。
「お風呂はー?ご飯出来るまで後五分くらいあるよ?」
「あー、んじゃシャワーだけ浴びて来るわ」
「いってらっしゃーい」
…………重ねて言うが、決して夫婦ではない。
あくまでも“ただの同居人”である。
その後、取りあえずリョウは夕食を済ませて普通に就寝した。
リズの事は気がかりではあったが、それで寝れなくなって体調に異常をきたしたりしたらお話にならない。
そして翌日、アスナからメッセージで、リズが戻ってきた事を知らされたリ
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