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SAO─戦士達の物語
SAO編
十九話 鍛冶屋失踪!?
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示される。
この状態にある相手には此方からメッセージを送ろうとしても届く事は無い上、相手方から此方にメッセージを送ることも出来ない。
 理由に関しては数個あるが、最もスタンダードなのはこの世界にそもそもその人物が現在居ない。
つまり、通常のオンラインゲームにおけるいわゆるログアウト状態であり、このゲームでいえば既に死亡している事である。
当然、この状況を見たプレイヤーは相手の身を非常に案じる訳だが……
しかしだからと言って、すぐに死んでいると決めつけられる訳ではない。
特に、相手が攻略組だったりすると……

「いや、ダンジョンに居るとか、色々可能性はまだあるな。そこまで心配する必要はねぇんじゃねぇか?」
 そう、フィールド上に大小点在する、ダンジョン内に置いてもメッセージは使用不能になる。
どちらかと言うと、現在ではこの可能性の方が高いし、当然リズもこの状況である可能性はある訳で、推測できる可能瀬としては十分な訳だが……

「リズが一人で……?」
「ぬ……」
 こう言われるとキツイ。
リズは鍛冶屋だ。あまりダンジョンまで出かけることは少ない。
仮に出かけていたとしても、正直、徐々に夜も近付いて来るこの時間までダンジョンから出てこないと言うのはどう考えても不自然だ。

「リズ……」
「ぬう……ええい面倒だ!黒鉄宮行くぞ!」
「へ?」
「いちいち此処で止まってんのは性にあわん。ほら行くぞ、さっさと無事だって確認しねぇとまた寝れなくなりそうだしなお前」
「う……はい」
 ほんと、そう言う顔してるからな。さっさと行って戻ってこよう。


 親友の安否を心配し始めると、ともに居たリョウにより、殆ど強引に黒鉄宮に行くになってしまった。

黒鉄宮
 第一階層《始まりの街》に存在する巨大な鋼鉄製の建造物であり、正式サービス以前には、HPをゼロにした者のリスタート地点となる《蘇生者の間》という場所であった。
が、現在は役目変わり、巨大な金属製の碑が設置されている。
この碑、表面にゲーム参加者全員の名前が書かれており、死亡した者の名前の上には横線と、横に死亡日時と原因が刻まれると言うシステムだ。

 まあ心配なのは事実だし、どちらにせよ一人でも行く羽目になっていただろうから構わないのだが……
ただ、稀にあの場所へ行く時は毎回毎回どうしようもなく胸中が不安で満たされる。もしも確認した友人や仲間の名前の上に横線が刻まれていたら……そう考えるだけで背筋に冷たい物が走る。
特に今回はこの世界でも無二の親友である人物なのだ。正直、確認しに行きたくない様な気持もある。

 そんな事を考えていると、前を歩いていたリョウが不意に横に並んで此方を向いた此方を向いた。

「そういや、昨日キリトとデートだったって?」

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