第二十六話 座天その二十四
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」
「そういうことだ」
ここで牧村が彼等のところに来た。そうして彼から声をかけてきたのであった。
「いいか」
「何だ」
「俺はこれで帰らせてもらう」
こう彼等に対して言ってきたのである。
「これでだ。貴様達はどうする」
「私は私の世界に帰らせてもらう」
「僕もね」
彼等は静かに今の牧村の問いに答えた。
「これでだ。そこで休ませてもらう」
「そうさせてもらうよ」
「そうか」
それを聞いて静かに頷いた牧村だった。
「わかった」
「それでいいのだな」
「聞いただけだ。俺が何かを言うことではない」
いつも通りの素っ気無くしかも他人に干渉しない言葉だった。
「それならそれでいい」
「そういうことだな」
「では俺もこれでだ」
彼の横にサイドカーが来た。脳波で呼んだのである。
そのサイドカーを一瞥したうえでだ。また死神達に告げたのであった。
「帰らせてもらう」
「それでは。今日はこれでお別れだな」
「また会うことになるな」
こうは言っても牧村の言葉にはこれといって感情が見られない。これもいつも通りであった。
「その時にまた、だ」
「そうだな。またな」
言葉を軽く交えさせて終わりであった。彼等はそれぞれの場所に戻った。闘いは終わりまたあらたな戦いに入るのであった。それまでの休息であった。
第二十六話 完
2009・11・20
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