SAO編
十八話 武器の手入れは重要事項
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「ククク……やばい……止まらねぇ。おもしろ……」
『おのれアスナ……次きたらからかい倒して、ああしてこうして……』
そんな黒い事を思いつつも何とか話をそらそうと本来の話題を青年に振る。が、
「と、とにかく!この武器を研磨に欠けるのは結構手間がいりそうです!」
「あぁちなみに、やりにくいなら無理に敬語使わなくてもいいぞ。どうせその内アスナ繋がりで友人的なコネも出来ただろうしな」
未だに笑いながらそんな事を言ってきた青年に更にリズベットは戸惑う羽目になってしまった。
面倒な敬語から解放されるのはありがたいが、しかし客相手にどうすべきか……
「……ええい!分かりました!此処からはタメで話させてもらうわ」
「そうこなくちゃ。こっちもその方がやり易いしな」
「へー?敬語苦手なの?なんで?」
「恐らくお前と同じ。同い歳くらいの奴にに使われると固苦しくてなぁ……」
「あー同感。なんかやり辛くなるのよねー」
とか何とか敬語談義をしている内に、再び青年の顔が笑い顔から普通の顔に戻る。切り替えが早い。
「さて、まぁ友人と言っても、まだ客と店主な訳だが……やっぱお前も無理か。仕方ない。他を……」
「ちょっとまったぁ!」
「へ?」
偃月刀をしまおうと手を伸ばしたリョウの手を、自身の手を伸ばしてリズベットは制止する。
呆けた顔をする青年に向かってリズベットは自信満々の笑みで言い放った。
「誰も回転砥石が使えないからって手入れできないなんて言ってないわよ。一応これでもマスタースミスなんですからね」
「というと?」
「さっきはあんな事言ったけどね。回転砥石無しでも、普通の砥石で自己研磨するだけでも十分手入れくらい出来るってのよ」
「おお、なるほどなぁ。今までの鍛冶屋は回転砥石が使えないと見るや仕事を投げたが……はは、中々根性あるみてぇだな」
ニヤリと、青年も面白がるような笑みを浮かべてリズベットを見る。
どうやら乗り気の様だ。此処まで来れば後は最終確認だけである。
「で?どうする?あんたの大切な武器の手入れ。私にまかせてくれるの?」
「持てずとも砥石で出来ると来るとは思わなかったしな、上等だ。任せたぜ、リズベットさん」
そう言って青年は右手を差し出してくる。一瞬意味が分からなかったがすぐに察して同じく右手で握り返す。
初対面の異性の手を握るとは前代未聞だが、気は良い人物の様だし、何より、何となく気が合いそうだ。
「リズでいいわ。こちらこそよろしく。えっと……」
そう言えばまだ名前も知らなかったのだ、その状況で手を握るとは、やはり少し不用心だっただろうか?
「リョウコウだ、リョウで良い。さてと、んじゃまた明日来るから。取りあえずフレ録(フレンド登録)して明日出来たら連絡くれるか?
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