SAO編
十八話 武器の手入れは重要事項
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と言う事だ。
通常、プレイヤーメイドの武器とモンスタードロップではメイド品の方が勝る。だが稀に、異常なほどの性能を持つ「魔剣」と呼ばれる部類の武器がドロップすることがあるらしい。代表的な物に、この世界で最悪の殺人者が待っているダガー等がある。
これもそう言う類の内の一本だろう。
「すごい……」
思わずリズベットは呟いていた。
システム上、所有者以外が武器の詳細な性能を調べることは出来ないがしかし、見ただけでもこれの持つ圧倒的な存在感がこの武器の強さを教えてくれる。
この武器はこれまで、リズベットが見て来た全ての武器を上回っていた。
「気に行ってくれたようで何よりだが、流石に譲る訳にはいかないぞ?」
青年がからかうように笑って言う。対し、リズベットは勘違いさせたかと思い、大いに慌てた。
「い、いえ!そう言うつもりじゃ!」
「ははは、分かってるよ。で、引き受けてもらえるか?」
「あ、はい。お代は作業が終わってからになりますが、」
「どれくらいかかる?」
「今すぐ取りかかればすぐですね」
工房にには回転式の自動砥石があるため、砥ぎ程度なら実際すぐに終わるだろう。
駄菓子菓子
「あー……本当にすぐに終わるか?」
「?どういう事です?」
リズベットが首を傾げると、青年は言いにくそうに言った。
「店主さん、そいつ持てるか?」
「え……?」
言われた意味が分からず、首を傾げると青年は「その武器を持ちあげてみろ」と目の前の武器を指差して行った。
言われたとうりに両手で持ちがえようとするが……
「な、なにこれ!?重っ!」
両手を使ってどんなに力を入れても、偃月刀はピクリとも動かなかった。
重量を確認しようと、再び冷裂をダブルクリックするとそこには……
重量 《1t》
「はぁ!?」
「どうだ?砥石にかけられそうか?」
「冗談じゃない、持ち上げられもしないのにどうやって回転砥石にかけろっての……よ。……あ。」
しまった、と思った。興奮したとはいえ客に対して素の言葉を使ってしまうとは!
謝ろうと思い、気を重くしながら顔を上げると、青年は口を押さえて必死に笑いをこらえているようだった。
「ぷッ……くくく」
「あの……お客さん?」
訝しんで話しかけると青年は「すまんすまん」と言いながら顔を上げた。
「いやぁ、友人に聞いたのと君の性格が余りにも同じもんでな。敬語とのギャップもあって噴いちまった。すまんな」
「あ、いやいいけど……あの、ご友人って……」
「ああ、コーブ、じゃなくてKoBの副団長さんだ」
「アスナですかぁ!?」
親友とも言うべき友人の名が出た事に、眼を見開いてリズベットは驚いた。
その反応も青年にとっては笑いの要素だったらしく、再び吹き出す
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