第二十六話 座天その九
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ってしまう方がいいかも知れない」
「?」
今の兄の言葉にまた首を傾げる妹だった。
「なってしまったよりなってしまう方が?」
「受身より攻める方がいいのかも知れない」
彼はまた言った。
「それが人のものなら余計にな」
「余計に訳がわからないんだけれど」
未久はまた首を傾げるのだった。兄の言葉がどうしてもわからないのである。そしてそれは彼女だけでなく若奈も同じであった。
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