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髑髏天使
第二十五話 魔竜その十二
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「その時は任せておくのだ」
「そうだね。期待しているよ」
 声は少し楽しそうに言ってきた。
「その時はね」
「その時が来るのを楽しみにしているようだな」
「いや、別に」
 そうは言ってもやはり楽しそうな言葉であった。
「何ともないよ」
「本当にそうだといいがな」
「本当だよ。それでだけれど」
「今度は何だ」
「これからどうするの?」
 目玉はまた彼に問うてきた。
「とりあえず食べてからは」
「食べたらそれで終わりじゃないよね」
「そうだな。キリムに会いに行くとしよう」
 そうするというのである。
「食べてからな」
「わかったよ。ああ、そうそう」
 ふと目玉はまた思い出してきたのだった。
「あのさ、君今お酒飲んでるじゃない」
「それがどうかしたのか」
「いやさ、今のこの時代だけれど」
 彼は現代の話をするのであった。この時代のだ。
「お酒飲んであのバイクだったっけ」
「バイクのことか」
「そうだよ。バイクはお酒飲んだら駄目なんじゃないの?」
 こう彼に問うのだった。目玉にしてもこの時代のことは既にある程度知っているのだった。
「確かね」
「そういえばそうだったな」
 言われてこのことを思い出した死神だった。
「だがそれは人間の世界のことだ」
「僕達には関わりがないってことだね」
「そういうことだ。気にすることはない」
 話を聞きながらであった。死神は言葉を続けていく。
「私も気にはしていない」
「それじゃあ警察だったっけ」
 目玉はまた思い出してきた。
「あれが出て来てもいいんだね」
「何か声をかけられたことはない」
 食べるものは全て食べ終えたのだった。彼は今度はデザートを食べはじめた。デザートはアイスクリームだった。バニラとストロベリー、チョコレートのそれぞれ丸く取ったそのアイスクリームを食べながらそのうえで目玉に対してこのことも話していくのであった。
「特にな」
「じゃあ。一切気にせずに」
「行かせてもらう」
 こう言ってだった。彼はデザートも楽しみそのうえで席を立つ。しかし支払うものは。
「あの」
「何だ?」
 カウンターで洒落たタキシードの服を着た店員が死神に対して目をしばたかせながら問うた。
「支払いに不都合があったか」
「これがお支払いですか」
「そうだ」
 死神はその店員に対して平然と言葉を返した。
「ダイアでだ」
「それはわかるのですが」
 店員の前にはダイアが置かれていた。十カラットはあるそのダイアが出されているのだった。
「これは」
「それとも金か」
 また店員に対して問い返す。カウンターの周りもやはり宮殿を思わせるものであった。カーテンは絹で絨毯が敷かれている。そして品のいい彫刻が置かれている。
 その中で話をしている
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