第73話 伏龍と鳳雛
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るように勧めたのだ」
「え――――――!本当にございますか!きっと、叔父は喜びます」
諸葛亮は自分の事の様に喜んでいました。
「でも、何故、お知り合いに私の叔父の士官を推挙されたのです?私の叔父は真面目で平凡な人で、お世辞にも有能ではありません」
諸葛亮は私に不思議そうな表情で聞いてきました。
「私の知り合いとは袁術だ。彼女はまだ年若い。南陽郡は汚職官吏が沢山蔓延っている伝え聞いてたので、任地で最初に手を着けることになるのは、その者達の排除になるだろう。そのとき、実直な性格である諸葛玄は袁術を裏表なく支えてくれると思い推挙した」
諸葛亮は私の言葉をウムウムと言いながら聞いていました。
「劉将軍が私の叔父を推薦した理由を得心しました」
諸葛亮は満面な笑顔で応えました。
「朱里ちゃん、叔父さんが士官できて良かったね」
「うんっ!雛里ちゃん、ありがと」
二人とも諸葛玄の士官を凄く喜んでいます。
「三人はどこに向う所だったのだ。よければ私の部下を護衛につけて送らせる」
「孫の所まで連れて行っていただけませんでしょうか」
李千婆が申し訳無さそうに言いました。
「お易い御用だ。諸葛孔明、鳳統はどうする?」
私が二人に声を掛けると、彼女達はヒソヒソと暫く話し会っていました。
「私達は劉将軍にご同行させていただけませんか?私達は水鏡女学院で勉学に勤しんでいましたが、世の乱れを憂いて学院を去り、この乱れを正せる方を探しておりました。私は劉将軍様こそがその御方だと思います。まだ、私達は未熟者ですが、学院で学んだことは必ずや劉将軍にお役に立てるはずです」
「劉将軍、お願いいたします!」
諸葛孔明と鳳統は体の大きさとは裏腹に強い意志の篭った瞳で私に士官を申し出てきました。
これで彼女達を私に士官させたら劉備陣営は詰みますね。
「・・・・・・お前達の熱い想いしかと分かった。喜んで同行を許そう。水鏡女学院は司馬徽殿の私塾。あそこの出身ならば、能力は問題あるまい。私は家柄に関係なく才ある者を登用する方針だ。お前達の才を存分に発揮せよ。さすればその能力に相応しい待遇を与えよう」
「はわわわ、ありがとうございます。私の真名は朱里といいます。」
「あわわわ、ありがとうございます。私の真名は雛里です」
朱里と雛里は私に礼を言いました。
「礼には及ばない。逆に、私が礼を言わねばならない。私の真名は正宗。よろしく頼むぞ。そうだな・・・・・・。私はこの冀州の黄巾賊を討伐したら、袁術を訪ねようと思っているが、そのとき、一緒に同行しないか?」
私は朱里に戦後に諸葛玄に会いに行かないと暗に伝えました。
「よろしいのですか?」
朱里は凄く嬉しそ
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