第二十四話 妖異その十七
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「貴様の名前はだ」
「わしの名前か」
「そうだ。何というのだ」
その名を問うたのである。
「魔物ならば必ず名前がある筈だな」
「そうだ。わしにも名前がある」
「では言うのだ」
その名前は、というのだった。
「貴様の名前は何というのだ」
「そのままだ」
まずはこう述べてきたのであった。
「ジャガーだ」
「ジャガーか」
「またの名をジャガーマンという」
まさにそのままであった。彼を表す以外の何者でもない名前であった。
「それがわしの名前だ」
「マニトーの類ではなくか」
「もう一つの名をチョンチョニーともいう」
するとまた名乗ってきたのであった。
「もう一つの姿の名ではあるがな」
「あの赤い翼を生やした魔物だな」
「それがわしのもう一つの姿」
魔物は述べてみせてきた。
「今こうして出している姿とはまた別のな」
「わかった。それが貴様のもう一つの姿か」
「だが今はこの姿で戦う」
今は、というのである。
「そういうことだ」
「わかった。ならばそれでいい」
それで戦うというのであった。
「それでな」
「では貴様も戦う姿になるのだな」
「如何にも」
一言で返してみせた死神であった。
「では。私の変身する姿を見せよう」
「来い」6
こうしてだった。死神はバイクから跳んだ。そうして空中でその右手を己の胸の前に置いた。するとその手から放たれた白い光が彼の全身を包み込んだ。
そうして白い服に身を包んだ姿で現われた。その両手にはもう大鎌がある。それを手にその魔物、ジャガーマンともチョンチョニーともいう魔物に突き進むのだった。
「覚悟はいいな」
「既にできている」
魔物も言いながらその爪と牙を露わにさせて死神に向かって跳んだ。
「これでな」
「一瞬だ」
言いながら突き進むのだった。そうして牧村とムングワもまた、であった。
「それではだ」
「我々もはじめるとしよう」
二人はそれぞれのバイクで並行していた。そのうえで言葉を交えさせている。
お互いに殺気を放っている。それはまさに刺さんばかりである。
「変身するのだ」
「変身の時間は与えてくれるのだな」
「そうだ」
まさにそうするというのである。
「そうしてだ。来い」
「よし、それではだ」
牧村はサイドカーのハンドルからその両手を放した。そうしてであった。
両手を拳にしてそのうえで胸の前で打ち合わせる。そこから眩い青白い光が発せられ。それが彼の全身を包んでそのうえで異形の髑髏の天使になったのだった。
「行くぞ」
その右手を前に出してそのうえで握ってみせる。それが合図となった。
髑髏天使はすぐに主天使になった。その両手に剣を持っている。
ムングワは跳んだ。それもバイクごとだ。
「
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