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MUV-LUV/THE THIRD LEADER(旧題:遠田巧の挑戦)
閑話V 夕呼の歩む道
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てないしね。」
まりもの手料理に舌包みを打ちながら淡々と話す夕呼。夕呼はどこまで言ってもドライな態度を崩さなかった。まさに我が道を行くと言った様子である。
「しかしあんた料理の腕上げたわねぇ……、良い奥さんになるんじゃない?相手がいればだけど…クスッ。」
「ぐっ…。」
まりもの悩みは彼氏がいないことだった。いや美人でスタイルが良く、性格も穏和なまりもはもてるので彼氏は出来るのだが、何故か長続きしないのだ。その理由は…………酒、とだけ言っておこう。男どもがまりもとエッチをするために酒を飲ませ、まりもが気がつくと何故かぼろぼろになった男が横たわり、次の日には別れ話になる。その繰り返しだった。
「そ、そういうあんただって彼氏いないじゃない!」
「わたし?私はいるわよ〜。彼氏っていうより玩具だけど五人ぐらい。」
「な、な、何ですてぇ!?そんなの聞いてないわよ!ていうか五人って…!?」
「ほら、私友人少ないでしょ?べつにそれは良いんだけど学校で手足になる奴が欲しくてさぁ。何か告って来たから条件付きでOKしてあげたわけよ。エッチなし、デートなし、絶対服従って条件。そういうやつが五人ぐらいいるのよ。気が向いたらそういうこともあるかもって言ったらほいほい頷いちゃってさ。」
「そ、それは彼氏って言わないんじゃ…。」
「良いのよ。私は便利な駒が欲しかった、あいつらは夢を見たかった。ギブアンドテイクよ。」
「………。」
夕呼が何もギブしていないと思うのはまりもだけではないだろう。唯我独尊、これほど夕呼に合う言葉もない。
「まぁ本命がいないって意味ではまりもと同じか。でも面白い奴が居なくてねぇ。」
「じゃあ何で遠田君振ったのよ?男の子の中で唯一あんたと話せる人だったのに。」
「遠田ねぇ…、まあ確かにスペックは高かったわね。私の振る話題についてこれたし良い奴だったわ。でも精神的に子供なのよねぇ。」
『年下は性別認識圏外』というのは夕呼がよく男を振る時に使う言葉だが、これは夕呼の精神年齢が成熟し過ぎていて年下の男がつまらなく見えるからである。巧も周りからすれば精神年齢が高い方だった、夕呼のそれは賢者が悟りを開かんばかりのもの。相手が悪すぎたのである。
「まあ別に困らないでしょ。使い走りはいるし、性欲解消する方法なんていくらでもあるし。」
「はぁ……あんたねぇ…。」
友人の独善っぷりに空いた口がふさがらないまりもであった。
◆
夕呼side
帝大に編入して数カ月経つが、研究は極めて良好だ。何より政府から出てくる研究資金がありがたい。最新の設備に一日中研究に費やせる時間。やはり帝大に来て良かった。
しかし気になることもある。一つは何でこの研究にこれほどの資金が出るのか。もう一つは教授陣や政府のお偉いさんが指定する研究の方
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