第二十四話 妖異その一
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髑髏天使
第二十四話 妖異
「あっ、今日はおひたしなの」
未久はテーブルに着くとまずこう言ったのだった。
「いいじゃない」
「あんた好きでしょ」
一緒に座る母がこう彼女に言ってきた。
「だからね。それにしたのよ」
「有り難う、お母さん」
「来期はバター炒めの方が好きだけれどね」
「そうだ」
ここで自分の好みを認める牧村だった。三人は今同じテーブルに座ってそのうえで夕食を食べようとしているのであった。その中での話である。
「ほうれん草ならな」
「私はこっちの方がいいわね」
未久はそのおひたしを見ながら述べた。
「やっぱり。ほうれん草ならね」
「そう思ってそれにしたの」
「有り難うお母さん、けれど」
礼は言った。しかしそのうえで。少し困った顔でこうも言ったのであった。
「鯖は焼いたのね」
「食べれないってわけじゃないでしょ?」
「それはそうだけれど鯖っていったら」
ここで彼女は言うのだった。
「やっぱり。煮た方がいいわ」
「そう言うと思ったわ。あんた煮魚が好きだからね」
「生姜も入れてね。それが一番いいじゃない」
まだ中学生だがその好みはかなり大人びていると言ってもいいようである。しかも生姜までというからそれは本物であると言えた。
「身体にもいいし」
「生姜はまた今度ね」
こう娘に答える母だった。
「それでいいでしょ?」
「ええ。それなら」
「それにしても未久は生姜が好きね」
「だって美味しいじゃない」
だからだというのである。理由としては妥当というよりはそれそのままのものであった。
「だから」
「美味しいだけじゃないしね。身体にもいいしね」
「そうでしょ?だから食べたいのよ」
未久はそうした理由からも生姜を好きだと述べるのだった。
「生姜ね。無いなら仕方ないけれど」
「じゃあ早く食べなさい」
「うん」
母のその言葉に頷くのだった。
「それじゃあ」
「納豆もあるわよ」
「そうか」
「本当!?」
今度は兄も妹も同時に声をあげたのであった。特に未久の声がうわずっていた。
「じゃあ早速出していい?」
「ここにあるから」
娘の言葉を受けてパックの納豆を出してきたのであった。三段のものだった。
「はい、どうぞ」
「じゃあ一個貰うわね」
早速その納豆を一個貰う未久だった。自分から手を出して早速その中に持つ。
「来期もね」
「ああ」
彼も自分から手を出して受け取る。そのうえで三人で言うのだった。
「いただきます」
この言葉から夕食をはじめた。まずは味噌汁を飲む牧村だった。
その味噌汁を飲んでまずは。こう言うのだった。
「昆布か」
「わか
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