第二十二話 主天その十四
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「しかしなれるように努力するのはだ」
「やれるからな」
「まあある程度はなれるだろ」
「いずれ時間があったら大阪に行く」
そしてこうも言うのであった。
「時を見てな」
「そうしろ。絶対にな」
「それで色々と軍隊の話とかも聞いておいてくれよ」
彼等も彼等で軍隊の話を聞きたいようだ。
「どれだけ凄かったかな」
「是非な」
「覚えていたら聞いておく」
やはり牧村の返答は素っ気無い。
「そういうことでな」
「ああ、先生来たしな」
「それじゃあな」
こうして学校の講義に向かう彼等だった。今の彼等はとりあえず真面目に講義を受けるのだった。
その講義が終わってから牧村はまた若奈と共にトレーニングを行った。夕方になり学校を後にするとだった。サイドカーの前にあの男が来ていた。
「よお」
「貴様か」
「時間はあるかい?」
ロッカーだった。口の左端を歪めて笑って彼に声をかけてきたのだ。
「もっともなくても無理に付き合ってもらうがな」
「選択肢はないということか」
「あっても諦めてもらうからな」
また言うのであった。
「それでだ。今日の場所はな」
「何処だ、それで」
「ちょっと面白い場所見つけたんだよ」
こう話すのである。
「俺におあつらえ向きの場所がな」
「あくまで貴様の趣味か」
「それが合わなくても気にするな」
随分と我儘な調子であった。
「手前が死んですぐに終わることだからな」
「だからだというのか」
「そうさ。ついでに」
彼は今度は己の左手を見た。そうしてそのうえでそちらにいる相手に対しても告げるのであった。
「手前も誘わせてもらうぜ」
「私もか」
「そうさ。わかってて来たんだろ?」
こう彼に告げるのだった。
「違うか?」
「私が貴様等の前に出る時はだ」
その声の主もロッカーに対して述べる。
「貴様等の魂を冥府に送るその時だけだ」
「話が早いな。そういうことだよ」
ロッカーはその男死神に対して告げた。
「じゃあな。早速はじめるか」
「場所は何処だ」
牧村がその彼に問うた。
「そのおあつらえ向きの場所とは」
「まあ来てくれよ」
軽く首を動かしながら述べた今の言葉だった。
「面白い場所だからな」
「またそれを言うが一体何処だ、それは」
「来な。こっちだ」
こう言って彼が案内したその場所は。
そこはテーマパークだった。所々に観覧車やメリーゴーランド、それにジェットコースター等が見える。しかしそこには本来いる筈の人達が誰もいなかった。
「テーマパークか」
「おあつらえ向きに今日は休園日ってわけだ」
ロッカーは彼等を案内したうえで笑って言ってきたのだった。
「どうだい?闘う場所としてはよ」
「俺は何処でもいい」
「私
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