第二十二話 主天その十二
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祖父さんがいたのかよ」
彼等は驚くばかりだった。その目は尊敬する輝きで満ちている。
「そういうふうになりたいよな」
「だよなあ」
「俺にとっては怖い祖父さんだった」
しかし牧村はその祖父についてこう言うのだった。
「子供の頃どれだけ躾けられたかわからない」
「まあ陸軍だしな」
「怖いよな、確かにな」
帝国陸軍の軍規軍律の厳正さは伝説の域にある。確かに中には不心得者もいた。しかしその殆どは恐ろしいまでに正義と道徳を重んじ義侠心を愛した者達だったのだ。それがかえって祖国を不幸にやってしまったという見方もできないわけではないにしろだ。
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