百分の一 その二
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仰向けの状態のまま、なおも追撃してこようとしている。
後ろからのバックアタックの為か満タンだった場合HPが半分以上減り、イエローゲージに差し掛かっている。
ああ、俺はここで死ぬのか・・・・。
こんな何時までたっても自分の事しか考えてない俺なんて、死んだほうがマシだ・・・
そう思いながら攻撃が来るのを待っていたが直後、目の前でポリゴンが爆散し、アスナがこちらに向かって怒鳴りつけてきた。
「ちょっとどういうつもりなの!!?何でぼーとして避けないし反撃しないの?死にたいの?」
「・・・・ああ。」
「ああ・・・。ってあなた判ってるの!?このゲームでHPが0になったら死んじゃうのよ!
いきなりぼーとして落ち込んでるのか知らないけど、このパーティを組むときに貴方言ったわよね!?『パーティに死なれちゃ困る。死ぬなら今度にしてくれ』って!
自分からそう言っておいてそんな事するなんて許さないわよ!!」
「じゃあどうしろってんだよ!!!」
俺は自分の性根のせいに苛立ち、気が付けばそう強く返してしまった。
人に当たるとか、サイテーだ・・・・。
またブルーな考えになっていると
「知らないわよ!私は貴方じゃないんだし、判るわけないじゃない!結局そうやって貴方は考えから逃げているだけじゃない!?」
図星を突かれた俺は、無意識に座り込んでしまった。
ああ、そのとおりだ。俺は逃げていたんだ。
そして今するべき答えもわかっている。
俺は素直にアスナに
「ごめん、取り乱して。それと助けてくれてありがとう」
と言った。
「話は後よ。パーティ組んでる間に勝手に死ぬなんて許さないわよ!」
とだけ返し、話をしてる間に戦って貰ってたプレイヤーと交替する。
何時までもくよくよしてたってしょうがない。今は他にやるべきことがあるはずだ!
そう思いながら切り替えて剣を構えると、ちょうどディアベルが剣を構えてすぐ横を走り抜けていった。
「ディアベルの野郎・・・LA(ラストアタック)ボーナスでも狙ってんのかよ」
LA(ラストアタック)ボーナスはボス等に最後のトドメを刺したプレイヤーへの特別ボーナスの事だ。経験値ボーナスはもちろんのこと、アイテムもLAボーナスでしか手に入らない物もある。
ディアベルの行動はあきらかにそれを狙っている物だった。しかし、ディアベルのHPは注意域である黄色でありあきらかに危険だ。
それに俺はコボルドの王の腰の得物をみて確信した。
多分みんなはあれを曲刀だと思っている。しかもカタナスキルは攻撃ダメージが曲刀に比べて高いし手数も多い。
「危険だ!下がれディアベル!」
俺はディアベルに叫びつつ、何時でも割り
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