百分の一 その二
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いえいえ!ただちょっと大人びているというか、冷静だなぁと思う所があったからですね・・・(そっか、一個下なんだ。ふふふっ)」
「?なんかいった?」
「あっ!すいません。なんでもないです!それと・・・」
そんなかんだで話ながら、迷宮区を進んでいく。
先頭を歩いているディアベルが最深部までマッピングしていることもあり、そのこともあってか最小限の戦闘でボス部屋まで到達することができた。
「よし!ここからが本当の戦いになる!!全員――行くぞ!!」
ディアベルの合図により、重たそうな石の扉が開かれプレイヤー達がボス部屋に雪崩こんでいく。
その流れにのって俺とサヤが入ったパーティもボス部屋に入り、全員が戦闘体勢に構える。
そして、それと同時に部屋の奥から大きめのポリゴンの塊が立て続けにポップしている。ポリゴンは徐々に形をなしながら、あの何回も見たブサイクな半獣型Mobになっていき、最後には大きな音をたてて、ひと際でかいボスモンスターが実体化した。
「《ギルファング・ザ・コボルドロード》・・・文字どおりコボルドの王様って訳か」
と俺は何時もの如く一人ごちる。
その時にふと、コボルドのボスの腰に装備してある得物――湾刀が目に入った。確かキリトの情報にはなかったものだ。
(まあ一応頭のなかにいれておくか)
心の中でそう呟きながら、腰に吊ってある愛剣《アニールブレード+6》を抜刀する。
サヤはもうすでに背中から大鎌《ライトサイズ+3》を抜いていて、戦闘体勢に入っている。
「全員、攻撃開始!みんな、絶対に死ぬなよ!」
ディアベルの戦闘開始の合図と共に多くのプレイヤーが雄叫びを上げながら突撃していく。
俺も軽く深呼吸して目を閉じ、頭のスイッチを切り替える。
「イメージしろ。想像するのは、何時も最強の自分・・・」
と某弓兵が使っていた言葉を呟き、そして目を開ける。
「っ!!!行くぞぉぉぉ!!!」
* * *
SIDE Zin
その言葉でスイッチを切り替え、神経を砥ぎ澄まして一気に床を蹴る。
俺はステータスポイントの殆んどを速さに注ぎ込んでいるので、文字どおり初期にしては速く弾丸の如きスピードでボスに向かっていく。
ボスが斧を水平に振るが、勿論当たるわけがない。
あっさりとしゃがんでかわし、その勢いで突進系ソードスキル《リニアースラッシュ》で相手の足元を切り付け、すかさず勢いを殺さないまま水平単発切りソードスキル《ホリゾンタル》を繰り出す。
そして、ボスが大きくよろめきだしたのですかさず後ろでソードスキルのモーションを構えていたサヤに「スイッチ!!」と叫ぶ。
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