第二十一話 人狼その十二
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った。
「青。力天使ですか」
「そうだ」
魔物の言葉に答える。それは確かに力天使の姿だった。
「風の力。受けてみるのだ」
「それでは」
髑髏天使は左手のサーベルを逆手に持ったまま一閃させた。そこから鎌ィ足を出し魔物に攻撃を仕掛ける。それは一直線に魔物に向かう。
しかしその鎌ィ足はあえなくかわされてしまった。魔物は急に姿を消したのだ。
「消えたか」
「さあ、私は今どこにいるのか」
ここでも魔物の声は丁寧なものであった。
「おわかりでしょうか」
「わからない。しかしだ」
確かに敵の姿は見えない。しかしその中でも冷静さを崩さない髑髏天使だった。
彼は一旦飛んだ。翼がはばたく。そうしてそのうえで上から見下ろす。しかし魔物は何処にもいなかった。
「完全に消えたというのか」
「それがおわかりになられれば私を倒すことができますが」
「その通りだな」
髑髏天使もそのことはわかった。
「だが。今貴様は見えない」
「そうです。私は見えないのです」
魔物の声がまた聞こえてきた。
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