第13話
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と刺さるものがある上条だが教会に保護してもらわないとインデックスはいつまでも魔術師に追われ続ける事になる。
そもそもインデックスと上条は住んでいる世界、立っている場所、生きている次元、何もかも違う人間、科学と魔術、この二つは決して混ざり合うことはない。
そう上条が考えている時だった、ある異変に気付いた。
時刻は午後の八時でまだ人が眠る時間でもないのに上条の周りには人一人見かけずまるでひどい田舎の農道でも見ているかのようだった。
「ステイルが人払いの刻印を刻んでいるだけですよ。」
全く気が付かなかった。
隠れていたわけでもなく上条の一〇メートルくらい先の滑走路の車道の真ん中に女が立っていた。
暗がりで見えなかったとか気づかなかったとか、そんな次元はなく一瞬前までは誰も居なかったのだが瞬きした瞬間にはそこに立っていたのだ。
「この一帯にいる人に「何故かここには近づこうと思わない」とうに集中を逸らしているだけです。
多くの人は建物の中ですのでご心配なさらず。」
上条は女の姿を見て無意識に右手に全身の血が集まっていき直感的に思ったのだ、コイツはヤバイと。
女はTシャツに片足だけ大胆に切ったジーンズという、まぁ普通の範囲の服装ではあったが腰から拳銃のようにぶら下げた長さ二メートル以上もの日本刀が凍る殺意を振り回していた。
「神浄の討魔、ですか・・・良い真名です。」
女は世間話をするかのように気楽に話しかけてくるが上条はその気楽さが恐怖を引き立てていた。
「テメェは・・・・」
「神裂火織、と申します。
できれば、もう一つの名は語りたくないのですが。」
「もう一つ?」
「魔法名、ですよ。」
ある程度予想していたとはいえ上条は思わず一歩後ろに下がる。
魔法名、ステイルが魔術を使って上条を襲った時に名乗った「殺し名」だ。
「テメェもステイルと同じ魔術結社とかいう連中なんだな。」
「禁書目録に聞いたのですね。
率直に言って魔法名を名乗る前に彼女を保護したいのですが。」
「嫌だ、と言ったら?」
目の前の敵に悪寒を覚えながらも上条には退く理由など、どこにもなかったから。
「仕方ありません、名乗ってから彼女を保護するまで。」
ドンと衝撃が地震のように足元を震わせ視界の隅で蒼い闇に覆われてたはずの夜空の向こうが夕焼けのようにオレンジ色に焼けていた。
どこか遠く何百メートルも先で巨大な炎が燃え上がっているのだ。
「イン、デックス!!!」
敵は「組織」で上条は炎の魔術師の名前を知っている。
上条は反射的に炎の塊が爆発した方角へ目を向けようとして瞬間、神裂火織の斬撃が襲いかかってきた。
上条と神裂の間は一〇メートルもの
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