第13話
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カプチーノみたいなもの?」
「んなエレガントなモン銭湯にはねぇ。
けどお前にゃデカい風呂は衝撃的かもな。
お前んトコってホテルにあるみたいな狭っ苦しいユニットバスがメジャーなんだろう?」
「私、気がついたら日本にいたからね。
向こうの事はちょっと分からないんだよ。」
上条はガキの頃から日本に居たら、そりゃあ日本語がぺらぺらに話せる訳だと答えるがインデックスはそうじゃない、と言う。
「私、生まれはロンドンで聖ジョージ大聖堂の中で育っきたらしいんだよ。
どうも、こっちにきたのは一年ぐらいまえから、らしいんだね。」
らしい?、とその言葉に上条は眉をひそめる。
「うん、一年ぐらい前から、記憶がなくなっちゃってるからね。」
インデックスは笑っていた。
その笑顔が完璧だったからこそ上条はその裏にある焦りや辛さが見て取れた。
くそったれが、と上条は夜空を見上げて呟く。
インデックスがなぜ上条に懐くのか理由も分かってきた。
何もわからずに世界に放り投げだされて一年、ようやく会えた最初の「知り合い」がたまたま上条だっただけだ。
そんな答えが上条をひどくイライラさせる。
「むむ?とうま、なんか怒ってる?」
「怒ってねーよ。」
「なんか気に障ったなら謝るかも。
とうま、なにキレてるの?思春期ちゃん?」
「その幼児体型にだきゃ思春期とか聞かれたくねーよな、ホント。」
「む、何なのかなそれ。
やっぱり怒っている様に見えるけど。
それともあれなの、とうまは怒っているふりして私を困らせてる?とうまのそういう所嫌いかも。」
「あのな、元から好きでもねーくせにそんな台詞吐くなよな。
いくら何でもお前にそこまでラブコメいた素敵なイベントなんぞ期待しちゃねーからさ。」
「・・・・・・・・とうま。」
名前を呼ばれたのでとりあえず返事をするがとてつもなく不幸な予感がした。
「だいっきらい。」
上条は女の子に頭のてっぺんを丸かじりされる、というレアな経験値を手に入れた。
かじり終えた後、インデックスはさっさと一人で銭湯に向かってしまい上条はトボトボと歩いて銭湯に向かっていた。
インデックスは上条を見ると野良猫みたいに走り去ってしまうのだがしばらく歩いていると上条を待っていたみたいにインデックスの背中が見える、そして走り去る、これの繰り返しだった。
目指す所は一緒だからいつか合流できると思い上条は追いかけるのを止めている。
「英国式シスター、ねえ。」
インデックスを「イギリス教会」に連れて行ったら彼女はそのままロンドンの本部に行ってしまいそれで上条との縁は切れてしまうだろう。
そう考えると何か胸にチクリ
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