第72話 廃城の賊
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うでした。
「冥琳、私の策は無謀ではないことは分かってくれたか?」
私は冥琳に優しく微笑むと冥琳は眼光を強くし頷きました。
「正宗様の策に概ね賛成でございます。されど、我らは城を襲撃せず、火計によって城よりあぶり出された敵兵達を襲撃いたします。正宗様にご負担をお掛けするのは恐縮ではございますが、廃城を丸焼きにするつもりで火計を施しください。さすれば、賊達を討伐するなど獣を狩るが如くでございます」
冥琳は私の策に肉付けをした策を進言してきました。
「冥琳、お前の言う通り、好き勝手に暴れさせてもらう。私は冀州に入って以来、前線に出ていなかったので兵士達に申し訳なく思っていた」
「何を言われるのです。大将が後方にて控えるのは当然のことです。この策における正宗様の役目は大将のやることではありません。正宗様だからこそ可能なことなのです。個人的には、このようなこと正宗様に遣らせたくはございません」
冥琳は哀しい表情で言いました。
「冥琳には迷惑を掛けて済まないと思っている。しかし、民に危害を加える可能性のある者を放置はできない」
「わかっております。ですが、決してご無理を為さらぬ様にお願いします。もし、現地にて無理と思われたら、構わずにお戻りください」
冥琳は私に真剣な表情で言いました。
「わかった。無理は絶対にしない」
私も冥琳に真剣な表情で言いました。
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