第十九話 人狼その一
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しむ声になっていた。
「人間は人間じゃない。そうでなくなったら何なのさ」
「私達と同じでしょうか」
老人が言ったのは自分達のことだった。
「それでは。人間でないというのなら」
「そうだな。そうなる可能性もある」
男もそれに応えて述べてきた。
「人から魔物になった存在も多いしな」
「そういえば。一つ空いていたな」
青年が言ったのはこれまで話に出たことのないものだった。
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