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髑髏天使
第十八話 力天その十八
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「どうかしたの?」
「何かあったの?」
「甘いものを食べてすぐに酒か」
 彼が言うのはこのことだった。
「いいのか?それで」
「あれっ、牧村さんって下戸だよね」
「そうだよね」
 妖怪達は目を丸くさせて彼に言葉を返した。
「それでいいのかって」
「まさか飲めるようになったとか?」
「いや、それはない」
 牧村は相変わらず酒に対しては関心を見せなかった。
「酒はな。それはない」
「じゃあ何で言うの?」
「飲みたいのなら一緒にだけれど」
「甘いものを食べた後で味がわかるのか」
 彼が言うのはこのことだった。左党が何故甘いものを好まないかというとここにあった。甘いものを食べた後では酒の味がわからないからである。ただしそれも人により明治帝は日本酒を好まれたがそれと共に甘いものも非常に好まれたことで知られている。
「しかもすぐに」
「うん、全然平気」
「それはないよ」
 しかしここで彼等は言うのだった。
「それはね。全然ね」
「ないよ」
 そしてまた牧村に対して話す。
「はっきりとわかるよ」
「大丈夫だよ」
 皆で話すのだった。やはり何でもないように。
「美味しいよね」
「なあ」
「それも凄く」
「どうやら舌が変わるのはすぐのようだな」
 牧村はそうしたものを見聞きして話すのだった。
「どうやら」
「うん、そういうこと」
「牧村さんも飲めればいいのにね」
「飲めないからといって特に困ることはない」
 しかし牧村はそのことに対して特に何も言わないのだった。
「全くな」
「ふうん、だったらいいけれど」
「それはそれでね」
 そして妖怪達もそれはよしとするのだった。
「だったら僕達はこれを飲んだらね」
「寝ようか、気持ちよくね」
 こう話してそのうえでであった。彼等はさらに飲んでいくのであった。
 牧村はそれを暫く見ていたがやがて床から背を離した。そうしてそのうえで部屋を後にするのだった。
 部屋を後にしてそのうえで駐輪場に出てサイドカーに乗る。そうしてドライブに出るがその時だった。空港の側を進んでいるとその横に彼が来たのだった。
「また貴様か」
「そうだ、私だ」
 死神だった。彼はいつものようにハーレーに乗り彼の横に来た。そうしてそのうえで応えてきたのである。
「暫くぶりだな」
「今日は何の用だ?」
「少し見たいものがあって来た」
 こう言うのだった。
「少しな」
「見たいものだと?」
「そうだ。見せてもらいたい」
 今度はこう言う死神だった。
「貴様にか」
「俺にだというのだ」
「そうだ。間も無くまた魔物が来る」
「そうか」
 牧村は無機質に死神の言葉に応えたのだった。
「また来るのか」
「特に驚いてはいないのだな」
「いつものことだからな
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