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SAO─戦士達の物語
SAO編
四話 従兄弟同士
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ョウ兄の勘はよく当るからな、少しは信用できるか。」
「そうだろ、むしろきっちり信用していいぞ。」
「所詮は勘だから無理だ。」
即答で、しかし先程よりか幾分明るい声でキリトはつっこんでくる。
どうやら、何とか少しは励ませたようだ。

「じゃあそれを信用してもう寝るよ。お休み」
言って、宿のキリトは二階へと続く階段へと向かう。
「ああ、しっかり寝ろ。お休み。」
 見えなくなる背中に俺は声をかけると、そのまま店の窓の外を見る。
見えるのは上層への鋼鉄の天井だけ、空や星は見る事が出来ない。まさに牢獄のような風景だ。

 あれでしっかり立ち直れば、明日からもキリトは大丈夫だろう。生き残っていけるはずだ。
この世界は既に一瞬の油断やほんの少しの精神的な変化でも全てが終わる世界に豹変している(本来のMMOの死亡率ってのも結構そういうものだ)あの状態で、外に出したら死にかねない。
無論、純粋に従兄弟に立ち直って欲しいというのもあったのだが。

本当はスデンリィの事をキリトにも言おうかとも思ったが、タイミングを逃してしまった。

「俺もそろそろ寝るとすっか。」
そう言って、俺も宿屋の二階へと上がる。

色々な事があったため、疲れていたのもあるだろう。その日は意外にも、しっかりと寝られた。

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