第十六話 青年その十二
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かったな。俺を倒すことはできない」
「どうしてもだというのだな」
「例え全身を炎で焼かれようとも俺は倒れることはない」
そしてこうも言ってきたのだった。
「そのそばからこの身体を回復させてみせよう」
「では俺の剣でも炎でも風でもか」
「俺を完全に倒すことはできない」
自信に満ちた言葉は相変わらずであった。
「何を以ってしてもな」
「くっ、しぶとい奴だ」
「言っておくが俺はもう死んでいる」
歯噛みした彼にさらに言ってきた。
「心臓を狙おうとしても無駄だ」
「ふん、死者の心臓は動いてはいない」
心臓は動いている証だからだ。そういうことだった。
「そうだな」
「その通りだ。わかったならば観念しろ」
ゆっくりと両手をまた伸ばしてきたのだった。
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