第十五話 子供その十六
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「心を喰らうのだ」
「魂をか」
「そういうことだ。魂を喰らう」
彼は言った。
「そうして生きる魔物だ」
「そうか。怨霊らしいな」
髑髏天使はそれを聞いてさらに攻撃を続けながら言うのだった。
「そして俺の魂もか」
「そういうことだ。貴様の魂も喰らうつもりだ」
こういうことだった。
「そして私のものもだ」
「そういうことか」
「悪食でもある」
そうでもあるというのだった。
「集団で襲い貪って来る」
「そのようだな。しかしこのままではな」
「やられるというのか?」
「やられるつもりはない」
彼は言った。
「ただこうやってな。だからだ」
「むっ!?」
「こうさせてもらう」
ここで飛んだのだった。そのうえで翼で舞う。サイドカーはそのまま前に走っていくのだった。
それを見ながら魔物達に向かって急降下しそのうえで両手の剣を古いそこから鎌ィ足を放つ。それで魔物達を次々に切り裂くのだった。
「成程、そうやって闘うのか」
死神はそれを見て頷くのだった。
「そうやってか」
「そうだ。数が多いのならこうした闘い方もある」
敵の中に再び入ってからも剣を振り回しその鎌ィ足でさらに切り裂いていく。そして前に行った筈のサイドカーが戻り魔物達の中に飛び込み彼等をさらに混乱させるのだった。
その時に髑髏天使自体はサイドカーに惑わされることなくまた衝突することもなかった。その衝突を巧みに避けつつ見事に闘っているのだった。
「ふむ、相変わらず頭の回転がいいな」
死神もその闘い方を見て素直に賞賛の言葉を述べた。
「むしろさらによくなったと言うべきか」
「賞賛はそのまま受け取っておくが」
髑髏天使はそのサイドカーと合わせた攻撃を繰り出しながら死神に対して言葉を返す。
「貴様の方はそれでいいのか」
「私か」
「そうだ。闘う為にここにいる筈だが」
「如何にも」
彼もそのことは隠さない。
「私もまた。その為にここにいる」
「なら。闘うことだな」
こう彼に告げる髑髏天使だった。
「貴様にそのつもりがあるのならな」
「わかっている。私もだ」
ここでハーレーは自然と前に出た。死神はそこから離れ両手で大鎌を持って身構えた。するとその構えのまま彼の身体が左右に幾つも分かれたのだった。
「またそれか」
「多くを相手にする時には都合がいい」
それぞれの口で髑髏天使に述べる。
「この方がな。では私もやらせてもらう」
死神達が動いた。その両手に持った鎌で魔物達を次々と切り裂いていく。一つ切ればそれがすぐに赤い炎に変わっていく。幾人もの死神達が縦横に魔物達の中で動き回り敵を斬っていく。何時しか魔物の半球状の中に赤い炎と青い炎が次々に起こるようになっていた。
髑髏天使は相変わらずサイドカー
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