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髑髏天使
第十四話 能天その九
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「意識しておくか」
「そうしておくといいよ。ところで」
 妹はここでまた話題を変えてきた。
「そのステージが終わったら」
「ああ」
「次は何処だったっけ」
「この調子で勝てば今度はオリジナルシナリオで敵の首都への再攻撃だ」
「そうなの」
 そういうことになっているらしい。このゲームでは。
「それじゃあ余計に気合が必要よね。敵の首都だから」
「丁度冬だから進撃は容易ではないな」
 彼はゲームに関心を戻していた。
「やはり。どうするかな」
「雪なら雪で仕方ないじゃない」
 しかし未久はその雪に対しても先程と変わらない調子だった。
「地形と一緒で」
「今度は敵に有利になるが」
「それを逆手に取らないと勝てないんじゃないの?」
 何気なくの言葉ではあった。
「そうしないと。違うの?」
「逆手にか」
「うん。お天気が相手に有利ならこちらはそれを逆手に取ってよ」
 また言うのだった。
「そうすればいいんじゃないの?」
「それならだ」
 ここで彼はまた考えるのだった。
「装備を変えるか。ガソリンは凍らないものにして兵士の防寒着も増やす」
「徹底してるわね」
「やるからにはな」
 ここは牧村の考えが出ていた。
「徹底してやらないとな」
「そうね。徹底ね」
 未久も兄の言葉を聞いていいことを聞いたという顔でしきりに頷きだした。
「そういうことね」
「そうだ。そうしないといい結果は出ない」
「そうよね。徹底しないとね」 
 兄の言葉を聞きながらまだ頷いていた。
「成績だって伸びないわよね」
「強くもならない」
 ゲームの画面を見ながらまた鋭い言葉になっていた。
「決してな」
「それはわかるけれどちょっと熱中し過ぎなんじゃないの?」
 未久は兄がゲームに対して言っているのかと思っていた。
「そこまで根詰めてやることないじゃない。ゲームなんだし」
「それはまた違う」
 だが彼はゲームのことではないと言った。
「それとはな」
「違うの?」
「違う。また違うことだ」
 彼はまた妹に告げた。
「闘いは。違う」
「何かよくわからないけれどそのゲーム楽しんでるのね」
「いいゲームだ」
 今度はゲームの話になり彼も今度は自然に妹に言葉を返した。
「やりがいがあるな」
「そうよね。じゃあ私は」
「どうするのだ?」
「今から勉強するわ」
 こう言うのだった。
「今からね」
「それはいいことだ。では俺もだ」
「そのステージが終わったらまた身体動かすのね」
「そのつもりだ。もうランニングは済ませた」
 静かに妹に述べた。
「後はだ」
「フェシング?テニス?」
「テニスだな」
 考えることなく述べた言葉だった。
「テニスをしよう」
「じゃああれね。ラケットの素振り
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