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髑髏天使
第十三話 衝突その十七
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う」
「やるつもりはないのか」
「そうだ。今はな」
 こう言って動こうとはしないのだった。
「止めておこう。勝手にするのだ」
「そうか。ならばいい」
「無駄な闘いはここでも避けるのか」
「貴様と同じだ」
 死神に対しての言葉だった。
「闘うが無駄な闘いはしない」
「そうだな。私もそれは同じだ」
 これについては彼も同じであった。やはり髑髏天使の言う通りである。
「それでは。今はだ」
「退くというのだな」
「如何にも。また会おう」
 こう言って己の周りを白い霧で覆ってきた。霧は自然を彼の周りを覆い徐々にその濃さを増していくのだった。彼はその中に隠れていく。
「果たして私の氷をどうするか見たいものだがな」
「それはその時に見せよう。ではまたな」
 死神は霧の中に消え髑髏天使もまた牧村の姿に戻ってサイドカーに乗って廃寺から姿を消した。闘いは終わったがこれもまた新たな闘いのはじまりでしかなかった。


第十三話   完


               2009・3・20
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