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髑髏天使
第十三話 衝突その十四
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「俺はこうして攻撃をかわすことができるのだ」
「影だからか」
「そうだ。俺は影の化身」
 またこのことを髑髏天使に話すがそれでも姿は見せない。
「だからだ。貴様のその攻撃は効かんぞ」
「影・・・・・・」
 しかし髑髏天使は今のうわんの言葉に舌打ちも絶望もしなかった。ただ影に対して考えるだけだった。そのうわんについてである。
「影か」
「その通りだ。だから」
 今度は髑髏天使の後ろから出て来た。そうしてその拳で彼を撃つ。今度は正拳でそれで背を撃った。これは髑髏天使といえどかわせるものではなかった。
「うぐっ・・・・・・」
「これはかわせなかったな」
 拳を繰り出したうわんの勝ち誇ったような声が聞こえてきた。
「残念だったな」
「影だからか」
 髑髏天使は拳受けてもそれで倒れはしなかった。前屈みになり倒れかけたが体勢を立て直す。そうしてそのうえで後ろを振り向いてまたうわんと対峙したのだった。
「瞬時に後ろに出て来られたのは」
「そうだ。俺は影」
 何度もこのことを話すのだった。
「だからだ。その影を倒すことができるか」
 髑髏天使に対して問うてきた。
「できなければ貴様は倒れる。それだけだ」
「影・・・・・・」
「影を倒せるか?果たして」
「この世に無敵のものなぞ存在しはしない」
 こちらの攻撃は退けられ向こうの攻撃は受けてもまだ冷静な髑髏天使だった。
「それは言っておこう」
「強いな」
 うわんはその言葉を聞いて満足気に述べた。
「この状況でそれだけのことが言えるとはな。見事だ」
「皮肉ではないな」
「俺は皮肉は言わない」
 うわんはそれは否定した。
「事実だ。俺は事実しか言わない」
「では俺を認めているのか」
「その通りだ。俺が倒すのに相応しい相手だ」
 また言うのだった。
「行くぞ。今度は一撃で倒してやる」
 ここまで言って再び姿を消した。その声だけが響く。
「苦しまないようにな」
「影は何によって出て来るか」
 しかしこの状況でも髑髏天使は冷静さを崩さなかった。
「それを考えれば」
「何をする気だ?」
「まず言おう」
 髑髏天使はその右手の剣をまず横に一閃させた。
「貴様は消えたわけではない」
「見えていないというのにそう言うのか?」
「確かに今貴様の姿は見えてはいない」
「なら。勝てはしない筈だ」
「しかし何処にいるのかはわかっている」 
 こう言うのだった。
「何処にいるのかはな」
「わかっているだと?」
「そうだ。今それを見せよう」
 言いながらその剣を下向きに構える。そうして。
「これでなっ」
 言いながら剣を地面に突き刺した。そのうえでそこから炎を放ったのだった。
 炎は四方八方に広がりそのうえで辺りを覆う。するとそこからうわ
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