(偽)最終回 リーファよ永遠に
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患者さんの意識が戻ってますよ!」
私の問いかけにも答えずに看護師達はテキパキと動き始める。
「中根、貴方は先生を呼んできて」
「はい」
年上の看護婦は私の方へ向かって来る。
「渡邉さん、貴方は階段から落ちて脳挫傷になって、意識不明で1年間も昏睡状態だったんですよ」
「は?渡邉?」
私はリーファ・ロボス・アッテンボローなのに、この看護士勘違いしているのかな?それに撃たれたのに階段から落ちただなんて、それより1年もたったんじゃ、和平はどうなったんだろう。
「イゼルローン要塞はどうなりましたか?ヤン提督は?」
「はぁ?」
この看護士何も知らないのか?
そう思っていると先生が来て、診察を始めた。
診察が終わり先生に質問する。
「和平はどうなりました?イゼルローン要塞はどうなりましたか?ヤン提督は?」
先生もなんだか?マークが頭の上に出てる状態だ。
「渡邉さん、イゼルローン要塞って、銀河英雄伝説の話ですか?」
えっ?先生も転生者なのかな?
「そうですけど」
「渡邉さん良く聞いて下さいね、貴方は銀河英雄伝説のビデオを見ている最中に階段から落ちて頭を強打して入院したのです。恐らく記憶が混乱して物語とリアルがごっちゃに成ったのではないかと」
えっ、じゃあアレは夢?恐る恐る先生に此処が何処で今日が何時だか聞いてみた。
「先生、此処は何処で、今は何時ですか?」
「此処は、東京中央病院で、今日は平成24年8月14日(火)ですよ」
「えっ、地球ですか?」
私の問いかけにチンプンカンな事を言うなという感じで医者と看護士が見る。
「無論地球の日本ですよ」
じゃあアレは全て夢?あんなリアルな夢だったの?
精密検査を受けて病室でボッーとしていると、おばさんが病室に来るなり、泣きながら抱きついてきた。
「絵美!良かった。意識が戻って良かった!」
「どちら様ですか?」
その言葉におばさんは驚きながら、独り言を言いつつ私に向かい合って話してくる。
「絵美、お母さんですよ」
「えっ」
記憶の混乱で薄くなった、前世だったと思われた記憶から母の顔が浮かんできた。
「あっ母さん」
「良かった。絵美」
それから半年後、私は退院し自宅で養生している。
仕事も辞めて家でニート暮らしだ。
家に戻ってきた荷物をひもといていると銀英伝の小説が見つけられた。
懐かしくて、読んで見ようとしたら、各巻とも所々が真新しい紙に変わって居るのを発見したし巻数が少なくなっていた。
興味につられて読んでみると・・・・。
「何此?」
登場人物の欄にあった名前は・・・・リーファ・ロボス・アッテンボロー 宇宙暦768年7月22日〜宇宙暦800年6月1日2時55分
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