第五十九話 精神その四
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「確かにな。だが、だ」
「だが、だね」
「結果はわかっている」
そうだという死神だった。
「勝つのは我々だ」
「そうだね。そうなるね」
「如何にも。そうなる」
こう目玉に返してだった。そうしてだ。
死神はその手に持っている大鎌を巨大化させた。もうだった。
その鎌でだ。一旦振るってだ。こう神に問うのだった。
「これを合図にしてだ」
「戦いをはじめるか」
「そうするぞ。いいな」
神に言ってみせた。
「貴様の方はそれでいいな」
「我に異論はない」
神の返答である。
「何もな」
「では話が早いな」
「そうだな。では早速だ」
「貴様を倒す」
髑髏天使は告げた。
「そして最後の戦いに向かう」
「アザトースに向かうのか」
「アザトースか」
死神がその名前に反応した。
「原初の混沌の神の最後の一柱になるか」
「我等とだ」
神が言う。
「ナイアーラトホテップは同じなのだ」
「同じ混沌の原初の神々か」
「この世が生じる」
混沌からだ。秩序の世という意味の言葉だ。
「それ以前の。混沌が生じた頃にだ」
「貴様等三柱は生じた」
「そういうことだ」
こう話すのである。
「その我等は同じなのだ」
「強さもか」
「ナイアーラトホテップには感情というものがあった」
神はここでこうも話した。
「その分。純粋な強さは我等の方が上だった」
「感情がマイナスになっていたか」
「しかし全体としては同じだ」
彼等三柱はだというのだ。
「同じなのだ」
「ではだ」
「我とアザトースは同じ強さだ」
神はそうだと話すのだった。
「では。その強さを味わうのだな」
「来たか」
「そうだね」
死神と目玉が同時に言った。同じ口でだ。その瞬間だ。
彼等の中にだ。何かが来た。
「!?これは」
「一体!?」
二人はまたしても同時に声をあげた。
「何だ。精神にか」
「何かが来たね」
「我の攻撃は物理ではない」
それではないとだ。神が言ってきた。
「その精神に対してだ」
「攻める」
「そうなんだね」
「そうなる。ではその精神を壊してやろう」
「来ますね」
「その精神への攻撃がのう」
百目とバーバヤーガも受けていた。その攻撃をだ。
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