第八話 芳香その三
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「京都って美味しいものないって聞いたけれど」
未久は父に対してこう返した。眉間に皺が少しいっている。
「そうじゃなかったの?」
「お金を出せばね」
だがその彼女に母が言うのだった。
「美味しいものがあるのよ」
「お金を出せば」
「少なくとも今の未久じゃ無理ね」
少し微笑んで娘に告げた。
「子供や学生さんがね。美味しいものを食べられる場所じゃないから」
「それなら行っても仕方ないじゃない」
こうしたところは実にわかっている未久だった。
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